少なめのぽん酢用のかぼす
先日、取引先の酒屋さんから、
大分県産のかぼすをもらったのですが、
今年は1ケースと、例年に比べ、少なめでしたが、ふぐ料理をはじめ、欠かせないぽん酢に仕込むので、有難く頂戴しました。
きれいに洗い、
水気を取ったら、
半分に包丁したら、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんと、
一つずつ丁寧に搾り、
ザルで漉し、
分量を量ったら、
約1リットルほどありました。
その分量に、醤油などの調味料を合わせたものと、
かぼすの果汁を合わせ、このまま冷蔵庫にしまっておきましたが、夏前に仕込んだぽん酢の在庫があるので、これと合わせながら使うことにし、今回仕込んだぽん酢は、通常の4分の1にも満たない分量です。
使う時は、漉して、味を微調整してからで、今回に限らず、ぽん酢は、柑橘の果汁の分量次第で、味に違いが生じてしまうのですが、基本的なぽん酢の仕込み方は、このようなものです。
良かれと思っていても、自分の好みが変わることもあるだけでなく、知らなかった食材を目にし、それを使うことで、新しいものが生まれることもあります。
日々是精進を忘れることなく、毎日の仕事に取り組んでいく姿勢だけは、忘れないようにしたいものです。
★☆★ 日本料理の匠 ★☆★
【佳肴 季凛】店主兼熱血料理人の自分が、
このように紹介されております。ご興味、ご関心のある方は、上の写真をクリックして、ご覧下さい。
『日本経済新聞』の雑種フグの記事
今回のお話しも、昨日同様、新聞記事からの引用です。
Facebookの投稿で、気になるというより、“ふぐに魅せられ料理人”の自分としては、避けて通れない記事を見たので、
8月30日付の『日本経済新聞』を購入しました。
その記事とは、
【危ない雑種フグ増加 毒の部位 判別も困難】というものでした。
雑種フグとは、父親と母親が異なるフグから生まれたフグのことで、ハイブリッドフグとも呼ばれ、自分もこれまでに、何度か見たことがあり、雑種フグが生まれるようになった原因の一つが温暖化による海水温の上昇によるものと言われています。
海水温の上昇により、生息海域が変わり、産卵時期の違うフグ同士の交雑が生じるようになったことも、その原因の一つでもあります。
そんなこともあり、ちょうど一年前に、
さて、新聞の記事は、見出し通りの内容で、ここに載っている『水産大学校』の高橋洋准教授とは、Facebookをきっかけにお付き合いさせて頂き、実際に色々とお話しさせて頂いています。
フグ類の取り扱いに関しては、免許が必要なのことをご存じかもしれませんが、免許の取得にあたっては、都道府県の条例によるもので、免許が不要で、講習のみで済むところもあります。
静岡県の場合、ふぐ処理師という名前で、免許の取得が義務付けられており、もちろん自分も、
保有しており、『佳肴 季凛』は、
ふぐ営業所として、登録されています。
先程お話ししただけでなく、新聞の記事に書かれてもいるように、
ふぐ免許の取得にあたっては、今後は国家資格となる可能性もあり得ます。
どのような形であっても、ふぐ料理のイメージが歪めらることのないように、自分なりの想いを伝え続けていくつもりですし、ふぐ料理もさることながら、日本料理についても、同様です。
★☆★ 日本料理の匠 ★☆★
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ふぐ皮入りの冷やしトムヤムクン・ラーメン
昨日、『日本料理風のトムヤムクン』についてお話ししましたが、それをさらにアレンジし、ラーメンに仕立ててみました。
乾麺のラーメンを茹で、氷水に落とし、
ザルに上げ、水気を切ったら、
冷やしたトムヤムクンと共に、つけ麺として、食べてみました。
ただ、クンつまり海老の代わりに、浅蜊が入っているので、正確には、トムヤムホイラーイということになり、ホイラーイとは、浅蜊のことで、もちろんタイ語ですが、お話しを分かりやすくするため、トムヤムクンとして書くので、ご理解のほど、宜しくお願いします。
つけ麺仕立てということで、冷やしたスープには、酢を少し入れてあり、酸味と辛味で、食欲がそそられ、暑い時季には、ぴったりの料理とも言えます。
ただ、つけ麺では、面白味に欠けるので、さらにこれをアレンジして、タイトルにもあるように、“ふぐ皮入りの冷やしトムヤムクン・ラーメン”にしてみました。
ラーメンを器に盛り付けたら、
そこにスープをはり、
ふぐ皮、
胡瓜、
甘酢につけたらっきょう、
さらに、ふぐ皮を乗せ、
最後に、
刻んだ葱をちらし、出来上がりです。
らっきょうが味にアクセントを加え、トムヤムクンの酸味と辛味が、別感覚のものとなり、日本料理とタイ料理のコラボレーションとも言うべき味わいは、なかなかのものでした。
また、“天然とらふぐをこよなく愛す料理人”の自分としては、新たなふぐ料理のアレンジが出来たのも、文字こそ同じでも、幸いというより、幸せでした。
ところで、以前“ふぐ皮入りの冷やし中華”についてお話ししたことがありますが、これらとは別もので、それぞれに美味しさがあり、甲乙をつけることが出来ません。
ただ言えるのは、ちゃんとした仕事をしたものならば、如何様にもアレンジが出来るということで、どこまでいっても、基本を怠ることは出来ないということでした。
この道に転がり、20年以上経ちますが、まだまだ未熟ゆえ、日々の仕事を重ねることで、日本料理の伝統を大事にしつつ、工夫をしながら、料理というより、料理道に携わっていく所存です。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は、9月6日(木)の予定です。
放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。
週末は、大間の鮪、天然とらふぐ、鱧の揃い踏み
今朝は、仕込みの前に、
宅配便の営業所に行き、
東京・築地から届いた鮪を、受取りに行って来ましたが、今日の鮪は、
青森県大間産の生の本鮪でした。
そんな今日は、ふぐ料理、鱧料理、特別会席などの御予約を頂いていたので、
ランチの営業の合間を見ながら、ふぐちりを盛り付けたりしたのですが、今日の特別会席のメインは、趣を変え、
今日の本鮪の中とろと赤身の部分を使い、しゃぶしゃぶに仕立てることにしました。
これまでにも、
すっぽん鍋仕立ての生の本鮪、天然のとらふぐ、鱧のしゃぶしゃぶこと、とんでもないしゃぶしゃぶをお出ししたことがあるように、仕立て方は、ほぼ同じ感じで、生の本鮪と一緒に添えた野菜は、
白菜、長葱、水菜、榎、くずきり、豆腐でした。
言うまでもなく、鮪は刺身でお出しするのが殆どですので、
ふぐ料理のお客様には、中とろと赤身を、先付の一品としてお出しし、特別会席のお客様には、
帆立(北海道産)、湯葉と共に盛り付け、冷蔵庫にしまっておいたのですが、鱧料理の刺身は、
生の本鮪だけ盛り付けておきました。
このようにするのは、落とし(湯引き)に仕立てた鱧を冷蔵庫にしまうと、ゼラチン質が固まっていまい、食感を大きく損ねるからで、落としに仕立てるのは、お客様が御来店してからです。
その後、ふぐ料理と、
特別会席でお出しするふぐ刺を引き終え、冷蔵庫にしまったら、
水槽から、
鱧を取りだし、
締め、
神経を抜き、
卸し、骨切りをしてから、落とし用に包丁しておきました。
ところで、水槽の鱧を取り出すのに、ざるを上下にしてあるのは、鱧は長い魚ですので、網で捕まえにくいだけでなく、追いかけ回し、興奮させてしまうと、噛み付かれる恐れがあるので、頭と尾の方から、挟み撃ちするように、ざるに追い込むようにしています。
最後に、ふぐちりの土鍋と、
生の本鮪のしゃぶしゃぶの土鍋を、厨房に用意し、夜の営業時間となったのですが、御来店時間が重なっていたこともあり、バタバタモードはMAXに達し、怒濤のような時間が流れたものの、無事に一日を終えることが出来、
同じく無事に、“お疲れちゃん♪”
かくして、大間の鮪、天然のとらふぐ、鱧と、『佳肴 季凛』の三役とも言うべき食材が揃い踏みした週末の一日は、更けていったのでした。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は、9月6日(木)の予定です。
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ふぐ料理は、急遽カウンターにて
ふぐ料理の御予約を頂いた昨日は、お客様のご要望で、
テーブル席に御席を準備しておいたのですが、夕方になり、色々と準備をしていると、御予約のお客様から、予定よりも早めの御来店になるとのご連絡のお電話がありました。
ここまではよくあることなのですが、この電話を頂いたのが自分で、「もしや・・・。」という予感を、確信とまではいかずも、ただの予感ではないことを感じました。
そんなことを感じながらも、
ふぐちりを盛り付け、
ふぐ刺を引き、下味をつけたふぐのあらには、
片栗粉をつけておきました。
夕べのふぐは、全て天然のとらふぐでしたが、刺身は三重県熊野産、ふぐちりは熊野と福井県敦賀産、唐揚は敦賀産です。
御予約のお料理をはじめ、ひととおりの準備を終えると、先程のただならぬ予感を持ちつつ、夜の営業時間となりました。
そのただならぬ予感の根拠は、御予約のお電話を頂いたのは、女将兼愛妻(!?)の真由美さんだったのですが、そのやり取りが、良い意味で普通の方ではないと感じたからです。
そして、御予約のお客様が御来店し、その姿を見た自分は、「もしや、もしや、Facebookで繋がっている〇〇さんですよね?」と、訊ねると、お客様は、「はい、そうです。ようやく、こちらに来ることが出来ました。」と、応えてくれ、予感は的中したのでした。
ちなみに、〇〇さんは、SNSでのやりとり
すぐに、御席をカウンターに御用意し、先付のもろこし豆腐や、
生の本鮪(塩釜産)の刺身を、
お出しし、この後は、
ふぐ刺、
唐揚など、当店のふぐ料理のコース通りにお出ししました。
初対面とは言え、既に、SNSを通じたお付き合いがある以上に、自分のブログ『もっと美味しいお話し』を、全てお読みになられているので、自分としては、まな板の鯉状態です。
しかも、自分同様、日本料理店の所謂オーナーシェフですので、否が応でも話は盛り上がっただけでなく、一方の奥様は、真由美さんと盛り上がり、時には、4人で盛り上がってしまいました。
ちなみに、お客様は、地元ではなく遠方の方なので、いつもよりも多くのことについて、お互いに忌憚なく話すことが出来、
料理の合間にお話しをするというよりも、お話しの合間に料理をお出しするような感じで、
最後まで、お料理をお出しすることが出来ました。
以前にも、東京・麻布の同業者のご主人が御来店したことをお話ししたことがあるように、同業者の話は実学そのもので、想像以上にためになる時間で、縁というものの大切さは、代え難いものがあります。
今後もこのような機会に恵まれる機会が得られるよう、様々な形で、日々の仕事に努めたいものですし、明日は、夏休みということで、東京へ行って来ます。
明日の夕食は、夕べのお客様同様、SNSで繋がった方のお店で食事をして来ますが、時代が変わり、SNSでない新しいツールが出て来ても、基本は人間で、その繋がりが全てのはずです。
これからも、そのような機会に恵まれるよう、日々の仕事に取り組んでいく所存です。
★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★
この時季、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。
当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。
カウンターで、おひとり様の『昼特』
今日は、昼間の『特別会席』こと、『昼特』の御予約があり、おひとりでの御予約だったので、
カウンターに、お席をご用意しました。
基本的に、『特別会席』は、二名様からのご注文となっておりますが、お出しする料理内容次第では、一名様でも御用意することも可能です。
また、その料理内容は、お客様のご予算に応じて、自分との相談の上で、決めさせて頂いておりますので、これまでに様々な献立で御用意しており、『特別会席』の料理については、こちらを御覧下さい。
そんな今日の『昼特』の献立が、今回のお話しです。
先付は、
とうもろこしで作った豆腐のもろこし豆腐でした。
会席料理の献立では、この後、お吸い物などの御椀となるのですが、自分は、温かい料理をお出しするようにしており、お出しするのに時間のかからないからです。
また、夜のお席だと、ビールで乾杯ということも多いので、そのつまみには喜ばれることが多いこともあり、そのようにしています。
今日は、旬真っ盛りの鱧を、
天ぷらにしてお出しし、その次に、刺身の第一弾として、
ふぐ刺をお出ししたのですが、勿論ふぐは、天然のとらふぐで、静岡県舞阪産のものでした。
お客様のご希望で、鱧同様、盛りの岩牡蠣をお出しすることにしたのですが、
「軽く焼いた方が、岩牡蠣の美味しさを味わえ、個人的には、焼いたものが好きです。」と、お伝えしたところ、お客様も、「それなら、是非。」ということで、焼いたものをお出しし、この岩牡蠣は徳島県産のものでした。
このようなやり取りが出来るのも、カウンターで御食事をする良さで、お話しをすることによって、距離感が縮まり、時には、料理内容を微調整をすることもあります。
そして、刺身の第二弾として、
三種盛りをお出しし、今日の刺身は、生の南鮪(ニュージーランド)、鱧(山口)、蛸(愛知)でした。
刺身の後は、焼物で、お客様のご希望で西京焼となったのですが、
生の本鮪の西京焼をお出ししたのですが、生の本鮪の西京焼は、隠し球ともいうようなもので、それについては、こちらをお読みください。
今日の御客様は、常連さんということもあり、当店でお出ししている西京焼は勿論のこと、【西京漬】をご購入され、ご自宅でも召し上がっているのにも関わらず、唯一召し上がったことがなかったのが、この西京焼で、「鮪=刺身という考えが、変わりました。」と、ご感想を言って下さいました。
焼物の後は、蒸物の鱧しんじょう蒸し、
酢の物の白魚の胡麻酢掛けをお出しし、
白魚は、茨城県霞ヶ浦産のものでした。
そして、御食事の鱧茶漬、
デザートの苺のアイスをお出し、
おひとり様の『昼特』は、〆となりました。
おひとりで、贅沢な御食事をされる方の殆どが、「仲の良い友達と話をしながら、美味しいものを食べたいこともあるけど、タイミングを逃すと、鱧のような季節のものを、食べられなくなってしまうことが、よくあるんですよ。」と、仰います。
「行きつけのお店で、親方と女将さんと話をしながら食べるのは、食そのものを味わえ、これはこれで、楽しいものですよね。」と、続けられます。
料理というか、食事の楽しみ方は、人それぞれ、千差万別で、どれが一番んだとは断言出来ません。
ただ、料理本来の目的は、美味しく食べることですので、その手助けをするのが、あくまでも料理人です。
料理を作るのが好きで、料理人になった自分ですが、その原点は、美味しいものが好きなだけでなく、それを食べたいということで、それは今も変わりません。
しかも、今日のように、いくつかのご要望を訊いた上で、料理を作り、その反応を目の前で目にすることが出来るのは、緊張しますが、喜びであり、今後の糧でもあります。
そんな想いを忘れることなく、これからの仕事に臨む所存です。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は、9月6日(木)の予定です。
放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。
昼ふぐにして、夏ふぐ
今日は、
ふぐ皮の仕込みをしたのですが、ふぐ皮のふぐは、全て天然のとらふぐで、産地は、静岡・舞阪、三重・熊野、福井・敦賀です。
仕込み終えたものは、
今日の昼ふぐにして、
夏ふぐのふぐ刺に、
盛り付け、
お出しし、ふぐ刺のふぐは、三重県熊野灘産の天然のとらふぐです。
今日の昼ふぐは、通常のふぐ料理のフルコースですので、ふぐ刺の前に二品の先付、
ふぐ刺の後に、唐揚げ、ふぐちり、雑炊、デザートをお出ししました。
この時季の『佳肴 季凛』の主役は、鱧料理ですが、看板とも言うべきふぐ料理は、要予約にて御用意が可能です。
一方も良し、両方も良し。御要望次第で、如何様にも仕立てることが出来ますので、詳細については、直接お電話にて、お問い合せ下さい。
★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★
この時季、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。
当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。
ふぐ、鱧、和牛入りの『特別会席』
お客様の御要望、料理内容、使う食材によって、
お値段も異なるので、おひとり9,500円よりとなっております。
また、使う食材の相場も、時節により違いがあるので、同じ食材を使っても、必ずしも同じ値段とはならないこともあるのも、しばしばです。
また、この時季の『特別会席』は、これからますます美味しくなる鱧を、献立の中に組み込むのですが、鱧のような旬の食材だけでなく、日本料理の中でも王道的な食材の一つの天然のとらふぐをはじめ、和牛、すっぽんなども、何らかの形で、お出ししています。
ところで、先日御用意した『特別会席』は、鱧を随所に入れた献立で、言うなれば、当店の『鱧料理』の別バージョンですが、バージョンと言えば、以前、バージョンアップした『鱧料理』について、お話ししたことがあるので、それについては、こちらをお読みください。
前置きが長くなりましたが、今回のお話しは、先日の『特別会席』の献立で、お出しした順を追って、お話しします。
先付は、グリンピースで作った豆腐のうすい豆腐で、
そろそろ終わりに近い先付です。
その次が、刺身の第一弾として、ふぐ刺をお出ししましたが、
もちろん天然のとらふぐで、この時は、三重県熊野灘産のものでした。
ふぐ刺の次が、揚物で、先程お話ししたように、ここで鱧が登場し、
ふぐの唐揚と鱧の天ぷらで、ふぐは、福井県敦賀産の天然のとらふぐに下味をつけてから揚げたもので、鱧は、大分県産のもので、揚げたてのものに、塩を振ってあります。
会席料理にメインという考え方はありませんが、メインとも言うべき料理として、小鍋仕立てで、
お出ししたのが、
和牛のしゃぶしゃぶで、和牛は、鹿児島県産のサーロインでした。
『特別会席』の場合、先程のふぐ刺だけではなく、もう一品お出しすることが殆どで、和牛のしゃぶしゃぶの次に、第二弾として、
生の南鮪(ニュージーランド)、鱧(山口)、小肌(佐賀)をお出し、【佳肴 季凛】の看板的な食材が、ひとまず勢揃いしたようなものです。
そして、焼物の鰆(さわら)の西京焼、
蒸物の鱧しんじょう蒸し、
酢物の帆立の辛子酢掛けと続き、
御食事は、
鱧茶漬でした。
鱧茶漬は、照焼にした鱧をお茶漬にしたもので、『鱧料理』のコースの御食事でもあります。
ただ、鱧の旬でない時は、お客様のお好みを伺い、すっぽん雑炊とすることもあり、すっぽんの美味しさは、味わいの深い出汁にあるので、鱧茶漬と比べても、甲乙つけ難いのは、間違いありません。
そして、コースの締めであるデザートは、
マスクメロンのアイスでした。
冒頭にもお話ししたように、『特別会席』は、全てがお客様次第で、初めて御来店される場合でも、或る意味カスタマイズ化することが可能です。
もっとも、このことは『特別会席』に限ったことではなく、ランチメニューや、通常の会席料理などでも、可能な限り対応させて頂いておりますので、お手数ですが、予めお問い合せ下さい。
★★★ 『佳肴季凛』謹製 【鰯の丸煮】 ★★★
当店では、お中元、お歳暮、手土産などの贈り物や、お取り寄せに最適な【鰯の丸煮】をご用意いたしております。
5パック(10本)入 2,250円 ※クール便にて発送可
“大羽(おおば)”と呼ばれる大きめの真鰯を使用し、店主の“熱き想い”と共に、煮詰めた逸品です。大切な方への贈り物に、是非どうぞ。
進化し続けるぽん酢
以前、ポン酢の作り方をお話ししたことがありますが、今回仕込んだポン酢は、
醤油などの調味料を合わせたものに、以前同様というか、いつも通り、
徳島県から取り寄せたゆこう、
橙(だいだい)を使っただけでなく、少しアレンジを加えることにしました。
ポン酢に限らず、料理は日々進化というか、変化をするものですので、これらとともに、
酢橘(すだち)も使ってみることにしたのですが、これまでにも、酢橘を使ったことがあり、ポン酢は、ふぐ料理には欠かせないものですので、“ふぐに魅せられし料理人”の自分にとっては、その都度、試行錯誤をしています。
ですので、今回は、
静岡県伊豆産の夏摘み青みかん、つまり摘果みかんの果汁も使ってみることにしました。
摘果みかんと言えば、以前知人の実家からもらいアイスにしたことがあり、それについては、こちらをお読みください。
さらに、これらだけでなく、定番の柑橘の一つのレモンの果汁も合わせ、
さらに、柑橘ではないものの、
梅酢も、
使うことにしました。
梅酢を使ったのは、
梅と塩だけで作ったものですので、締りのある味になりそうなからで、味醂や赤酒などの甘味と旨味のある調味料の加減で、仕上がりはもう少し先ですが、ポン酢そのものの美味しさを引き立ててくれそうな感じです。
同じ食材でも、産地により、味は異なり、新しい調味料を知ることで、ポン酢に限らず、料理というものは、少しずつ変化しており、作り手である自分の好みも然りです。
さらに、お客様の好みも、時によって変化があるので、常に変わるものですが、大事なのは美味しいということで、美味しさを追い求め、日々の仕事に取り組む姿勢を、保ち続ける努力を怠るわけにはいきません。
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生の本鮪&天然とらふぐのしゃぶしゃぶ
先日、すっぽん鍋仕立てにした生の本鮪、天然のとらふぐ、鱧のしゃぶしゃぶこと、とんでもないしゃぶしゃぶについて、お話ししましたが、
一昨日は、急な御予約だったこともあり、鱧の手持ちもなかったので、
生の本鮪と天然のとらふぐのしゃぶしゃぶを、御用意しました。
野菜は、
白菜、長葱、水菜、えのき、くずきり、豆腐で、薬味は、
大根卸しに柚子胡椒を合わせたものと、刻み葱です。
この日の出汁は、
すっぽんと、
天然のとらふぐを、
合わせたものにし、
卸した天然のとらふぐの中骨を加え、
厨房で温めてから、お出しします。
そして、〆の食事は、残った出汁を漉し、
ラーメンにし、
仕上がったら、
ふぐ皮と焼いたふぐの白子を盛り付け、葱をちらします。
冒頭にお話ししたように、とんでもないしゃぶしゃぶだけに、その味わいは、とんでもないとしか言い様がなく、掟破りと言っても過言ではありません。
ちなみに、このとんでもないしゃぶしゃぶは、【特別会席】のメインとしてお出ししたのですが、その時のコースは、改めてお話しさせて頂きます。
★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★
この時季、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。
当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。