30年来のお付き合いの鮨屋の親方ご夫妻、来たる
長い付き合いもあれば
短い付き合いもあるのが
人生です
今日いらしてくれたのは
30年来の付き合いになる
鮨屋の親方ご夫妻でした
2025年2月17日
Vol.4577

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます

「おはよう、親方
今日は休みなのに
とらふぐを仕入れて来たの?」
と、熱血君
「おはよう

まぁ、この時季は
どうしても
そうなるよね」
「とりあえずは
お疲れ様~♬
そう言えば
今日はランチだけ
営業するんだよね」
「そうだよ
だから、どんどん
終わらせないとね」
「頑張って~!」
今朝のとらふぐは
静岡県遠州灘産の
天然です

沼津魚市場に
直接届き



魚市場で締めてから

持ち帰って来ました

卸した後

水洗いしてくれたのは
毎度のことながら

女将兼愛妻(!?)の
真由美さんで

その後
自分が手直しをし

拭き上げ
とらふぐの下処理が
終わりました

掃除を終え
カウンターに
お席を用意していると
熱血君がやって来ました

「カウンターってことは
常連さんなの?」
「常連さんっていうか
30年来のお友達だよ」
「ってことは
親方が20代前半の頃じゃん
じゃあ、学生時代の友達なの?」
「大学時代の友達は
ま~ったく
いないからね(笑)」
「マジで!?」
「マジだよ
大学なんて
単位を取るために
行ってただけで
朝から晩まで
鮨屋のバイトっていうよりも
見習い状態で
生活していたからね」
「簡単に言えば
苦学生?」
「その反対でさぁ
家賃と学費は
親が払ってくれたから
バイト代が
全部小遣いだったんだよ」
「え゛~っ!?」
「口預けに行きながらの
バイト代だからね」
「かなりの金額じゃね?」
「軽く2桁万円越えだよ
だから、学生らしからぬ
学生生活だったんだよ」
「その時のお金を
少しでも貯めていれば
良かったんじゃね?」
「それもそうなんだけど
自己投資を兼ねた
社会勉強をしたから
それはそれで
良しにするしかないじゃん」
「親方らしい・・・www
で、来るのは
誰なの?」
「学生時代と鮨屋時代に
通っていた鮨屋の
親方と奥さんが来るんだよ」
「鮨屋に勤めていながら
鮨屋に通っていたの?」
「そうだよ
味も自分好みだったし
それよりも
その店の雰囲気が
良かったんだよね」
「そこって
大事だよね」
言い忘れていましたが
二十歳の時から
約10年間
自分は東京にいました
「ってことは
その親方達って
それなりの歳じゃね?」
「そうだよ
70歳を超えているし」
「今でも
お店をやっているの?」
「もう閉めて
17年になるかな
季凛を始めた時の
2、3か月前に
辞めちゃったんだよ」
「ってことは
その鮨屋さんと
入れ替えってことじゃん!」
「そうだね
それも含めて
色んな想いがあるんだよ
お中元とお歳暮を
贈っているから
その度に電話で
話をしているんだけど
リアルで会うのは
10年振りとかかなぁ」
「へぇ~
これまでにも
季凛には
来てくれたことがあるの?」
「あるよ
今日で4回目か
5回目かな」
「へぇ~
でもさぁ
そうやって
付き合いが続いているのは
凄いよね」
「まぁね
一人仕事で
店をやっていると
なかなか店を離れないからね
ただ、今日は
親方が旅行の帰りに
足を延ばして
ここに寄ってくれる
って言ったから
開けたんだよ
まだまだ、親方も
現役の寿司職人として
仕事をしているけど
それなりの歳だし
お互い離れているから
会うには
それなりの時間と
エネルギーが必要だしね
会いたい時に会わないと
後悔するって
言うからね」
「最近、親方が
よく言っているよね
え~っと
何だっけ・・・?」
「あいうえおの
幸福の法則でしょ」
「そうそう!」
あいうえおの
幸福の法則とは
音楽評論家の湯川れい子さんが
言っている言葉です
【あいうえおの法則】
あ 会いたい人に会いたい
い 行きたいところへ行きたい
う 嬉しいことがしたい
え 選ばせてほしい
お おいしいものが食べたい
「これこれ」
「自分で店をやっていると
意外と自由な時間が
持てないもんで
その時にするのが
夢貯金で
夢を諦めることなく
貯め続けることなんだって
そんな想いを
持ち続けていたからこそ
そんな日が
やって来たんだよ
きっと」
「願えば
叶うってことね」
「しかも、自分の料理を
食べに来てくれるし
お互い、商売の経験者だし
まぁ、裏表なく
色々話せるのも
いいんだよ」
「そうだよね
真由美さんも
その鮨屋さんに
行ったことあるの?」
「2、3回あるよ
まぁ、30年も
付き合っているから
それこそ
自分の人生の半分以上だね
特に、最初の鮨屋から
赤坂の日本料理店に移る時には
人を紹介してくれたからね」
「そんなに深い付き合いも
あったんだぁ!」
「まぁね
それこそ、休みの度に
行っていたようなもんだからね
まぁ、そろそろ来るから
そばで見ていてよ」
「はぁ~
ワクワクしちゃうな・・・」
予定通りに見えると
色んな話に
花が咲いたのは
言うまでもありませんでした
楽しい時間は
あっと言う間に過ぎ
親方ご夫妻は
帰途に

「帰っちゃったね・・・
4人共
楽しそうだったよ」
「そりゃそうだよ
定休日のランチ営業で
ほぼ貸切状態だったから
色々と話せたしね」
「みんなで写真を
撮らなかったの?」
「忘れたって言えば
忘れたんだけど
今日のブログを見れば
色々と思い出すし
心に写し込むむことが
一番の写真だからね」
「心に写し込む・・・
いつから
詩人になったの?」
「いつって
言われてもね~」
「そう言えば
鮨屋の親方との話も
大事だっただろうけど
今日の献立も
書いといてよ」
「いくら楽しくても
本業は忘れてないし
ちゃんと撮ってあるから
心配無用だよ」
「そうだよね~」
ということで
今日の献立です
◆先付(さきづけ)
南京豆腐

かぼちゃの豆腐です
◆小鍋
もずくと野菜の小鍋仕立て

マクロビオティック
(玄米菜食)の考えを
ベースにしている当店の
マストアイテムですので
同業の親方を
パスするわけにはいきません
◆揚物
ひがんふぐの唐揚と
ズッキーニの天ぷら

◆刺身
三種盛り

黄目近(きめじ)、似鱚(にぎす)
湯葉で
キメジとニギスは
地物です
東京の方ですので
漁師直とも言える
地魚の仕入れ方には
かなり興味を持っていました
揚物のひがんふぐも
同様です
◆食事
昆布御飯

◆焼物
銀鱈(ぎんだら)の西京焼

◆蒸し物
蟹(かに)しんじょう錦糸蒸し

◆デザート
マンゴーのアイス

近所にあった鮨屋に
通い始めたのが
30年ちょっと前
その時の出会いが
まさかのまさか
ここまで続くとは
想像出来ませんでした
人との縁は
分からないものです
“袖振り合うも他生の縁”
と言われるように
どんな出会いも
ぞんざいにするわけにはいきません

「今夜のおかずは
銀だらの西京焼じゃん
切り落としでも
脂乗り乗りだね
そんじゃ、また明日」
by ミニふぐちゃん
コエタス
【西京漬】をはじめ
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください
天然とらふぐの白子料理は、コースとは別途での御用意
3種類ある
ふぐ料理のコースですが
そのうちの2つのコースは
白子料理は
別途での御用意となっています
2025年2月15日
Vol.4575

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます

「ふぐ刺が
このサイズってことは
今夜のふぐ料理のコースは
凛(りん)のコース?」
と、ミニふぐちゃん
「そうだよ

ふぐ刺が
R(レギュラー)サイズだからね」

「じゃ、白子は
セットじゃないんだよね」
「そうなんだけど

一人2個ずつ用意するよ」
「おぉ~!

このまま焼くの?」
「軽く湯がくから
少し待っててね」
「うん♬」
「お待たせ~

こんな感じだよ」
「あっと言う間だったけど
ぷっくりしているね」
「沸騰したお湯に
10秒くらい
くぐらせる程度だよ」
「それこそ
あっと言う間だね」
「そうだね
そろそろお客さんが
来るから
仕上がりを
楽しみにしていてね」
「はぁ~い♬」
お客様が来店されたら
2品の先付(さきづけ)を
お出ししました
◆先付①
南京豆腐

かぼちゃで作った豆腐です
◆先付②
鰯つみれ錦糸蒸し

◆ふぐ刺

◆ふぐの唐揚げ

◆ふぐちり

厨房で温めて
お出ししており
こちらが
ビフォア画像です

◆焼白子

改めて
焼く前の写真です

軽く塩を振ってあります
調味料は塩一択
塩だけで
十分なくらいに
旨味が詰まっており
美食中の美食にして
白いダイヤとも
言われるのも
頷けます
今夜お出ししたふぐは
全て、遠州灘産の
とらふぐ(天然)です

「・・・・・
」
「どうしたの?」
「んまそぉ~
今の説明を聞いたら
言葉を失うに
決まっているじゃん!」
「食べれば
その状態が続くよ」
「はぁ~」
◆ふぐ雑炊

先程のふぐちりの出汁で
仕立てており
天然のとらふぐの旨味が
詰まっています
作っている間に

茶碗と漬物を
お出ししました

茶碗の絵柄は
女将兼愛妻(!?)の
真由美さんが描いたものです
味変のために
キムチを添えてあります
◆デザート
マスクメロンのアイス

白子は
コース料理とは
別途でのご注文であるだけなく
調理方法も
お客様のご要望により
様々ですが
焼白子を御注文される方が
殆どです
その他の料理を
挙げておきます
①生(なま)
生のまま、お出しして
ふぐちりの土鍋で
熱々を召し上がって頂きます
トロ~リとした食感が
何とも言えません
ふぐちりのアラと絡めても
一興の味わいです
②天ぷら
サクサク
フワフワ
トロトロの
三拍子が堪能できます
③雑炊の味変用
小さく包丁したのち
仕上がった
ふぐ雑炊と共に・・・
白子のある部分と
入っていない部分の
食べ比べは
これまた、一興の味わいです
とりあえず
浮かんだ白子料理を
羅列してみましたが
まだまだあります
こんなことを
お話ししたら
ついつい色んな白子料理を
考えてたくなってしまいます
やっぱり
天然のとらふぐの魅力には
勝るものはありません

「法事用の銀鱈の西京焼じゃん
明日も、FIGHT!
そんじゃ、また」
by ふぐとらちゃん
コエタス
【西京漬】をはじめ
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください
コース料理の合間を見ながら、ふぐ皮とひれの下処理
とらふぐの下処理は
他の魚とは異なり
かなり手間が掛かります
また、後回しになりがちで
合間を見ながらの
仕込みになりがちです
2025年2月14日
Vol.4574

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます

「今夜の会席料理の西京焼は
ブリなんだね」
と、熱血君
「そうだね
一緒に昆布御飯と
蜆(しじみ)の味噌汁を出せば
あとはデザートだけだよ」
と、返しました
「じゃ、ちょっと早いけど
お疲れ様~♬」
「お疲れさんって
言いたいんだけど

まな板を見てごらん」

「これから
ふぐ皮の棘取りを
するの?」

「そうだよ」

「ふぐの仕込みの中でも
ボスキャラが残っている
ってことは
まだまだじゃん
親方、FIGHT!」
「はいよ~」
ふぐ皮の下処理は
粘膜を取ってから
棘を取らなくてはならず
ボスキャラとあるように
ふぐの仕込みの中で
もっとも手間が
かかるものです
そんなふぐ皮の
仕込みの様子については
順を追って
お読み下さい
◆その1(粘膜編)



粘膜の下処理は
既に終わっているので

棘を取っていきました

白(お腹側の部分)よりも
黒(背側の部分)の方が
やりやすいので
数がある時は
白の方をやります
その理由が
以下の図式です
①数が多い
↓
②手間が掛かる
↓
③心が折れる
↓
④早めに済ませて
気楽になる
つまるところ
全くもって
個人的な考えです
とは言っても
どんなことでも
面倒な事を
先に済ますわけではありません
事実、例年
この時期の宿題とも言うべき
確定申告は
遅々としています・・・

棘取りを終えた皮は
真空パックしてから
冷凍庫へ

湯ここまでやっておけば
終わったも同然です
デザートまで出し終え
お客様のお帰りを
待っている間に
皮の棘取りだけでなく

セットも言うべき
ひれの下処理も
FINISH
ひれは
ひれ酒用の『炙りひれ』だけでなく


に使っています
その後
ひれは水に晒し
明日にでも
干す予定です
卸し方
その後の水洗い
皮とひれの下処理
という一連の仕込み方が
他の魚とは全く異なるのが
とらふぐの特徴です
そして、肝心の味わいも
他の魚とは
別次元でもあります
全てにおいて
独特なのが
とらふぐなのです
その魅力に惹かれた
“ふぐに魅せられし料理人”の自分も
異質な性分なのは
十分承知しておりますので
ご心配なく・・・www

「今夜の刺身も
んまそう~
そんじゃ、また明日」
by ミニふぐちゃん
コエタス
【西京漬】をはじめ
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください
地元の漁師が水揚げした8本の静岡県沼津産の本鮪(ホンマグロ)
漁港が併設されている
沼津魚市場には
様々な種類の魚が
水揚げされます
そんな今朝
魚の王様とも言うべき
本鮪(ほんまぐろ)こと
クロマグロが
水揚げされていました
2025年2月12日
Vol.4573

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます
今朝、沼津魚市場から戻ると
ミニふぐちゃんが
やってきました

「おはよう、親方
メダイとヒガンフグだね
船の名前みたいのが
書いてあるけど・・・」
「そうだよ


目鯛が
勘七丸(かんしちまる)で


彼岸ふぐが
冨久丸(ふくほうまる)だよ」
「船の名前が
書いてあるってことは
地元の船なんでしょ?」
「そうだよ
沼津で水揚げする船は
周辺はもちろんなんだけど
伊豆半島だけじゃなく
他県の漁船も
水揚げするんだよ」
「そうなんだぁ~」
「地元の漁船って言えば
今朝は、伊豆下田の須崎と
西伊豆の戸田(へだ)の漁師が
本鮪(ほんまぐろ)を
合計で8本水揚げしていたよ」
「ホ、ホッ
ホンマグロが8本!
ってことは
1本が数百万として
・・・・・
家1軒分じゃん」
「そんなわけないないよぉ」
「そうなの!?
じゃあ
マグロの初競りの値段って
なんなの?」
「どうもこうも
あれはさぁ~

当局から
規制が入っちゃったねwww」
「ありゃりゃ・・・」
「商売とかビジネスには
色々とあるから
大人の対応をしないとね・・・」
「そうだね
でも、本マグロって
沼津でも
水揚げがあるんだぁ
一般の人も
そう思っているんじゃね?」
「そうかもね
沼津で水揚げするマグロ類は
伊豆七島方面で
獲れたものが多いね
良い漁場(ぎょば)があるって
聞いたことがあるよ
鮪って言うと
青森の大間とか
和歌山の勝浦が
有名だけど
回遊魚だから
時季によって
いろんな所で
獲れるんだよ」
「そうなの!?」
「東日本の有名どころだと
大間、塩釜、気仙沼、銚子で
北海道・戸井
青森・竜飛(たっぴ)とか
津軽海峡だね
西日本だと
紀州勝浦、境港が有名だね
宮崎の川南(かわみなみ)と
油津(あぶらつ)は
知る人ぞ知る産地だよ
あと、九州だと
壱岐、対馬で
マグロ漁をやっている漁師が
多いのが
沖縄方面だね」
「ひゃ~
それこそ
日本中じゃん!」
「そんなことより
市場時間に
時計の針を戻すよ」
「わぁ~い♬」

ということで
今朝の沼津魚市場の
入船状況のホワイトボードです

6年とありますが
気にしないで下さい

大了丸(だいりょうまる)と
久義丸(ひさよしまる)が
それぞれ5本と3本の
本マグロを
水揚げの予定とのこと
岸壁に行くと
大了丸が
水揚げをしていました

2メートルを超える長さです

が、水産業界では
体長は
殆ど意味がありません
というのも
重量が全てで
キロ単価×重量で
値段が決まるからです
慎重に吊り上げられたら
売場へ

この時点で
久義丸の3本が
既に並んでいました
その後
大了丸の5本も
売場に並び

尾びれを切ってあるのは
身の状態を
確認するためです
また、競りに備えて
お腹の中の氷や
内臓の一部も出されており

内臓脂肪と思しきものも
あります
肝心の8本の目方は
以下の通りです

203キロ

180キロ

151キロ
ここまでの3本が
久義丸の魚です
ここから5本が
大了丸の本鮪になります

237キロ

204キロ

176キロ

207キロ
スレというのは
皮が擦れた状態
要は、すりキズですので
身が傷んでいる可能性があります

157キロ
競りの時間となりました

これだけのサイズの
本鮪を扱えるのは
限られた仲買人だけです
とは言っても
魚の王様だけあって
買う買わないに関係なく
人だかりになるのは
珍しくはありません

白いゴム長靴を履いているのが
大了丸の親方で
自分よりも
19歳下の平成元年生まれにして
30代!(若い)
漁師が高齢化していくだけでなく
なり手が減っていく状況では
希望の光そのものです
SNSで繋がっているだけでなく
黄肌鮪(きはだまぐろ)の幼魚の
黄目近(きめじ)や
鰹(かつお)などを
買うのはもちろんですが
貰ったこともあるので
懇意にさせてもらっています
なので、今日も
競り前にも後にも
色んな話をしました
先ずは
5本の本鮪の漁法です
マグロ類に限らず
魚の獲り方は
基本的に4つあります
①延縄(はえなわ)
②釣(つり)
③定置網(ていちあみ)
④旋網(まきあみ)
この獲り方によって
魚の身質に違いが生まれ
味に差が出るので
非常に大事です
大了丸だけでなく
久義丸も
8本の本鮪は
釣りものでした
どちらの漁師も
キハダマグロは
延縄で獲るのですが
ホンマグロの場合
延縄で漁をするためには
許可、申請が必要で
どちらの漁師も
釣りでしか
操業出来ないとのことを
今日初めて知りました
さらに、本マグロは
資源保護のため
県によって
漁獲枠があり
静岡県の場合
今日で枠が一杯になったので
まだ2月にも関わらず
今年は獲ることは
出来ません
なので、獲れた時には
放流する必要があるのです
気になって
Google先生に訊くと
遊びでも
一般人が釣った場合は
サイズ次第では
放流しなくては
ならないとのこと
次が、諸経費です
諸経費とは言っても
燃料費、船の維持費では
ありませんが
これらが
かなりの金額になっています
今日はあえて
お話しはしませんが・・・
市場で売るに際には
口銭つまり
手数料がかかり
口銭には
売り口銭と買い口銭があり
自分が仕入れる場合
魚市場に口銭を払っています
一方
買い口銭とは
漁師や荷主が
払うものです
数%とは言え
かつてのように
魚が沢山獲れていた時代は
良かったのですが
漁獲量が減った昨今では
それに伴い金額が減り
結果的に
魚市場自体の存続にも
関わってきます
さらに
魚市場は民間会社であっても
公の施設でもあるので
行政が上手く立ち回らないと
食生活そのものを
崩壊させてしまうのです
また、今日は
沼津で水揚げしたのですが
時には
下田から東京・豊洲に
送っているのを聞ているので
その時の送料などを訊くと
驚きました
漁師、農家などの
一次産業の従事者を
いたずらに保護すべき
だとは思いませんが
何らかの策を講じなければ
日本の食生活が
成り立たなくなってしまいます
事実、昨今の
消えた21万トンのコメ
然りです

しかも、「反省しています」の
一言で済まそうとする体たらく
以前から
お話ししているように
国家の根幹政策は
食料政策と
エネルギー政策なのです
それらを無為無策にしてきたのは
犯罪以外の
何物でもありません
一介の料理人の自分が
出来ることは
魚菜食文化である
日本料理を後世に繋ぐため
魚市場という現場に出向き
現状について
漁師の代弁者として
声を出し続けることです
それを
料理人の自分の使命として
厨房に立ち続けます

「今夜は
鯵の開きを
焼いたんだね
そんじゃ、また明日」
by ふぐとらちゃん コエタス
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が
投稿して下さっています

ご興味、ご関心のある方は
御覧ください
ランチの刺身替りを、ふぐ刺にバージョンアップ
3種類ある
ランチメニューには
刺身の三種盛
もしくは
刺身替りが付きます
ご要望により
それらを
ふぐ刺に
バージョンアップすることも
可能です
2025年1月29日
Vol.4566

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます

「おっ、ふぐ刺じゃん
“昼ふぐ”か“昼特”の
予約があるの?」
と、熱血君が
訊いてきました
昼ふぐとは
昼間のふぐ料理のことで

昼特とは
昼間の特別会席のことです

「いや、どっちでもないよ」
と、答えると
「じゃあ
会席料理の刺身を
ふぐ刺に
バージョンアップしたの?」
と、訊いてきました
「っていうか

ランチの【季】の
コースの刺身替りを
ふぐ刺にバージョンアップ
したんだよ」
「そういうことね

どっちにしても
贅沢ランチ
ってことじゃん!」
「そうだね

メニューには
【凛(りん)】の刺身を
変更ってことに
なっているけど
細かいことは
抜きにして
同じ扱いにしたんだよ」
「そうなんだぁ」
店内用のメニューでは
分かりにくいので

「で、今日の献立は
どんな感じだったの?」
「これから
話してあげるよ」
「はぁ~い♬」
◆先付(さきづけ)
南京豆腐

南京豆腐とは
南瓜で作った豆腐のことです
◆小鍋
もずくと野菜の小鍋仕立て

20種類近くの
食材を用いた
当店のマストアイテムです
出汁は
下の①~③で
煮立たせることなく
長時間かけて
煮出したものに
味付けしてあります
①魚のあらを焼いたもの
②一番出汁を取ったあとの
かつお節、そうだ節、さば節
昆布、干し椎茸の足
③野菜の皮や手くず
なお、小鍋は
準備が整ったら
個々の料理をお出しする前に
セットし
火を点けます
◆凌(しの)ぎ
サラダきしめん

掛けたら
10種類以上の
刻み野菜を盛付けてあります
食材は以下の通りです
①長ねぎ ②茗荷(みょうが)
③ピーマン(赤、青、黄、オレンジ)
④レッドキャベツ
⑤アーリーレッド
また、凌ぎとは
会席料理で
最初の方にお出しする
ちょっとした
ごはん物や
麺類のことです
◆焼物
鯖(さば)の西京焼

鯖ですので
お値段は据え置きです
◆食事
昆布御飯

おしんこうは
浅漬です

食事(ごはんもの)を
お出しする頃には
西京焼も仕上がります
◆ 刺身替り
改め、ふぐ刺

今日のふぐは
静岡県遠州灘産の
とらふぐ(天然)です
◆デザート
マンゴーのアイス

もちろん
手作りです
デザートと共に
ホットコーヒーを
お出ししました


3つのコースに
4つの西京焼ですので
12種類のコースが
あることになりますが
よくよく考えてみると
刺身替り
もしくは
刺身をふぐ刺に
変更するとなると
全部で15種類のコースを
ご用意していることに
なります
全15種類のコースを
制覇したお客様には
ちょっとした企画を
考えねば・・・(笑)

「明日と明後日は
お弁当があるんだね
そんじゃ、また」
by ふぐとらちゃん
2月17日のランチ

月曜日が定休日の
当店ですが
2月17日は
ランチのみ営業します
御来店、心より
お待ちしております
遠州灘産の天然とらふぐ&トロール漁の鯵(あじ)で、休日出勤
定休日ですが
今日は
休日出勤をしました
2025年1月20日
Vol.4561

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます
今朝、沼津魚市場から
戻って来ると
ミニふぐちゃんが
やって来ました

「おはよう、親方
定休日なのに
市場へ行って来たの?」
「おはよう
そうだよ
舞阪から
とらふぐが届くことに
なっていたからね」
舞阪とは
静岡県浜松市にある
遠州灘に面した漁港で
浜名湖の玄関口です
「それはそうと
戻って来たのは
かなり早くね?」
「早かったよ
6時過ぎだもん

だからさぁ
ほら

爆睡していたよ」
「あちゃ~
こんなとこを撮るなんて
もぉ~っ
ってことは
市場に着いたのは
何時だったの?」
「売場に着いたのが
4時過ぎだったけど

その前に
とらふぐを受け取ったから

3時50分頃かな」
「ヤバっ」
「この後
売場に行って

締めたんだよ

頭の付根に包丁を入れ

氷入りの海水に落とし
しばらくしたら
取り出して

口ばしの先端を
包丁したら

ミッション・コンプリート!」
「どうして
包丁を入れたの?」
「興奮して
噛み付き合わないように
するためだよ
あと、締めると
興奮して
体温が上がるから
最初に
海水に氷を
入れておくんだよ
そうしないと
自分自身の体温で
身が焼けちゃうからね」
「焼けるって・・・?」
「加熱したみたいに
身がフニャフニャに
なっちゃうんだけど
それこそ
生だけじゃなく
煮ても焼いても
美味しくないんだよ」
「魚を締めるって
神経を使うんだね」
「そうだよ
この時点から
料理が始まっているからね」
「そうなんだぁ~」

とらふぐを卸す前に
鯵(あじ)の
下処理をしておきました

この鯵は
沼津市志下(しげ)の
トロール漁で
水揚げされたものです

トロール漁とは
底引き網漁のことで

例年9月から5月まで
沼津近隣で操業されています
深場の海老(エビ)
蟹(カニ)がメインで
カラフルなザルに
入っているので

売場もひと際
賑やかな雰囲気で
鯵を水揚げしたが
和丸(かずまる)という
漁船です
こ

鯵を水洗いしたら
主役のとらふぐ(天然)を
卸すことにしました
普段なら
頭の下処理までするのですが
頭は、後ほど
参戦してくれる
女将兼愛妻(!?)の
真由美さんに・・・

「こうやって見ると
口ばしが無いと
何だか情けないね~」

「まぁ
身体の一部が無いんだから
しょがないよね」

卸し終える頃には
真由美さんが
参戦!

「おはよう、真由美さん♬
休日出勤だけど
たいへんだね」
「おはよう♬
でも、今日は
これだけだから
9時までには
終わると思うよ」
「それなら、いいけど
頑張って~!」
「はいよ~」
真由美さんが
水洗いしたら

自分が手直しをし

拭き上げ

とらふぐの仕込みが終わり

鯵も終えることが
出来ました
あとは
片付あるのみ

スタート時間も
早かったので

8時半過ぎには
休日出勤が終わりました
「予定どおり
9時前には
終わったね
お疲れ様~♬」
「お疲れさん
これで明日は
市場行きも無いから
少しは楽だよ」
「良かったじゃん!
ってことは
市場も休みなの?」
「休みだと
思っていたから
今日、市場へ行ったんだけど

明日は休みじゃないんだよ」
「え゛~っ
でもさぁ
開いていると思って
休みよりは
ずっといいんじゃね?」
「そうだね
まぁ、そういう経験は
無いけどね」
「そんなら、いいけど
行って休みだったら
かなりショックだよね~(笑)」
いずれにしても
休日出勤をしてことで
明日の市場行が
なくなりました
それだけでも
かなり気が楽です

「んまそうなケーキじゃん
いいなぁ~
そんじゃ、また」
by 熱血君
コエタス
【西京漬】をはじめ
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください
“昼ふぐ”こと、ランチタイムのふぐ料理は、贅沢コース【佳肴】
今日は
“昼ふぐ”こと
ランチタイムの
ふぐ料理のお席が
ありました
そのコースの内容とは・・・
2025年1月11日
Vol.4557

いらっしゃいませ
マクロビオティック(玄米菜食)を
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます

「おはよう、親方
この時間に
ふぐちりの準備をしている
ってことは
“昼ふぐ”の予約があるの?」
と、ミニふぐちゃん
「おはよう
そうだよ」
と、答えると
「土鍋は特大だけど
豆腐の数が
3人半分ずつ
ってことは
バランス悪くね?」
と、訊いてきました
「バランスは悪いけど
豪華コース用だからだよ」
「“昼ふぐ”だけでも
贅沢ランチなのに
それをいくなんて
ヤバ過ぎじゃん!
ってことは
【佳肴】のコース?」
「そうだよ」
ふぐ料理の【佳肴】とは
3種類ある
こちらのコースですが

詳しいことは

ふぐ刺を引きながら
こんなやり取りを
していました

「何度も見ているけど
改めて見ると
多くね?」
「多いって言えば
多いけど
どうせなら
これぐらい食べたいじゃん!」
「うんうん・・・」
「レギュラーサイズが
23枚ぐらいだから
その1,5倍だからね」
「しかも
一皿が一人前だもんね」
「そろそろ
ランチの営業が始まるから
それまでに
準備しないとね」
「はぁ~い♬」
ご予約時間より
少し早めに
御来店され
料理をお出ししました
先付(さきづけ)①
南京豆腐
(なんきんとうふ)

南京豆腐とは
南瓜で作った豆腐のことです
先付②
鰆(さわら)の刺身

刺身の類を
先付に使うのは
数少ないのですが
殊更に良かったので
お出しすることにしました
この後から
ふぐ料理となるので

ぽん酢と
薬味(ねぎ、もみじ卸し)を
お席へ
ふぐ刺

今日のふぐは
遠州灘産のとらふぐで
もちろん、天然ものです
火曜日に卸したので
水分も程よく抜け
歯応えと旨味のバランスが
それこそ、黄金比率でした
唐揚げ

贅沢コースですので
大きめに包丁してあります
唯一、残念だったのが
大きめのとらふぐで
仕立てたかったことです
年明けであるだけでなく
時化がらみで
水揚げが少なめだってので
仕方がありません
焼白子

【佳肴】のコースには
最初から
献立に入れてありますが
他の2つのコースでは
別途での
ご用意となります
ふぐちり

頭の部分も
包丁せずに
大きいままで
盛付けてあります
厨房で温めてから
お出しするのですが
他のお客様と重なったので
写真はありません
ふぐしゃぶ

身皮(みかわ)と呼ばれる
薄皮をつけたまま
厚めに引いたものです
ふぐちりに入れ
湯引きしたものを
召し上がって頂くため
なので
大きい土鍋を
用意しました
加熱することで
旨味が増し
刺身以上の美味しさです
これだけでは
ただのふぐしゃぶに
過ぎません

【佳肴 季凛】のふぐしゃぶの
マストアイテムが
焼白子です

「さっきの焼白子よりも
ちっちゃくね?」
「ちっちゃいよ
器の中で
つぶしてから
ぽん酢と薬味を入れて
ディップ状ソースっていうか
たれが出来たら
それに湯引きした
ふぐの身をからめて
食べてもらうんだよ
だから、ちっちゃいんだけど
普通の焼白子に
使わなかった切り落としを
焼くからね」
「へぇ~
それにして
悪魔的な旨さじゃね・・・
はぁ~」
「言ってみれば
King of ふぐ料理
だね!」
「“ふぐに魅せられし料理人”
の親方が言うってことは
マジでヤバくね?」
「まぁ~ね」
「その一言!?」
「それ以上の表現は
無いからね」
「そっかぁ~」
ふぐ雑炊

雑炊は
ふぐちりの土鍋を下げ
厨房で作ります
多めのあらで
ふぐちりを仕立ててあるので
天然のとらふぐの旨味が
詰まっているのは
言うまでもありません
作っている間に

おしんこう
(浅漬、キムチ、ぬか漬)と

茶碗をお出ししました
キムチは
味変用です
茶碗のふぐのイラストは
女将兼愛妻(!?)の
真由美さんが描いたもので

こちらの角皿は
れんげを乗せるもので
このイラストも
茶碗同様です
デザート
シャインマスカットの
アイス

ふぐ料理の【佳肴】は
17,600円(税込)より
と、なっているように
上限はありません
内容、ご希望により
様々な仕立て方が
可能です
“ふぐに魅せられし料理人”
の自分としては
雑炊に辿り着くことなく
ふぐちりを
それこそ
たらふぐ
まんふぐに
なるまで、堪能することです
ふぐ刺は
あくまでも
先付、お通し程度なので
量としては
今日のふぐ刺で
十分でしょう
天然のとらふぐの美味しさは
ふぐちり一択あるのみ
どうぞ、どうぞ
とらふぐ(天然)の
美味しさの虜に
なって下さいませ

「変わったイラストが
多いけど
これって・・・?
そんじゃ、また明日」
by 熱血君
コエタス
【西京漬】をはじめ
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ご興味、ご関心のある方は
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夕べの【特別会席】
今日のお話しは
昨日話すことが出来なかった
夕べの【特別会席】の献立
についてです
2025年1月9日
Vol.4555

いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます
昨日の夕方
個室に
お席の準備が出来ると
熱血君が
やって来ました

「小鍋がセットしてあるけど
どんな小鍋なの?」

「国産牛のすき焼だよ」
「そう言えば
この間の“昼特”でも
出していたよね?」
「そうだよ」
この間の“昼特”こと

「ホームページに
お客さんとの
相談の上で
献立を決めさせて頂きます
って書いてあるけど

実際には
どんな感じなの?」
「どんな感じって
かなりアバウトな
言い方だけど・・・」
「予算とか
料理の希望とか」
「先ずは
予算を訊いて
その時に
お客さんが
献立に入れて欲しい料理を
伝えてくれるケースが
殆どだよ」
「じゃあ
今夜のは?」
「お任せします
の一言だったよ」
「それって
難しくね?」
「っていうか
常連さんだから
好みを全て
把握しているし
過去の献立も
控えてあるから
そんなには
難しくないよ」
「そうなんだぁ」
「うちの料理を
気に入ってくれているから
あんまり難しく
考える必要はないけど
目先を変えるようには
しているよ
そのために
頻繁に市場へ
行っているからね
そうすると
何となく
面白そうなことが
浮かぶんだよ
あとは、料理人の友達の
SNSの投稿が
参考になるね
あとは
出来るだけ
食材の良さを
活かしたいから
余分な手を
加えないようにも
しているよ」
「どうしてなの」
「その方が
お客さんに
素材本来の美味しさが
伝わるからだよ
まぁ、そんなことは
どっかで話すから
今夜の献立を話すよ」
「はぁ~い♬」
ということで
ここから
献立をお話しします
◆先付(さきづけ)
南京豆腐(なんきんとうふ)

南京豆腐とは
南瓜で作った豆腐のことです
◆揚物①
鮑(あわび)の天ぷら

つけだれとして
鮑の肝醤油を
添えてあります

最近では
【特別会席】などの
揚物の定番に
なりつつあり
当店の看板の
とらふぐの唐揚げと
同じくらい
好評です
◆小鍋
国産牛のすき焼

すき焼と言えば
生卵を添えるのが
一般的ですが
それでは

手が掛かっておらず
料理とは言い難いので
温玉を添えてあります

「そうだよね」
「アレルギーじゃなけど
あんまり卵って
好きじゃないんだよね」
「そうだったの!?」
「特に、生卵は
パスだね
だから
卵かけ御飯なんて
四半世紀くらい
食べていないはずだよ」
「マジで!?」
「マジだよ
でも、温玉で
卵かけ御飯なら
平気だね
卵特有のクセも
感じないからね
どんなものでも
手を掛けないとね」
「それは
言えてるよね」
◆刺身
ふぐ刺

ふぐは
言うまでもなく
天然のとらふぐですが
浜松・舞阪の遠州灘産と
地元・沼津の駿河湾産の
合わせ技です
一般的には
ぽん酢と共に
お出しするのですが

味変を楽しんで頂くため
薄葉剥(うすばはぎ)の
肝醤油も
お出ししました


今更ですが
フグ類の肝(肝臓)は
無毒とされている種類でも
食用不可です
◆揚物②
とらふぐ(天然)の唐揚げ

ぶつ切りにした
骨付の身に
下味を付けてから
揚げてあります
◆蒸し物
蟹しんじょう錦糸蒸し

◆焼物
銀鱈(ぎんだら)の西京焼

奥の2枚の写真にもあるように
はじかみを
盛付けるのを忘れて
写真を撮ってしまいましたが
お出しする時は
盛付けたので
ご心配なく
◆食事
昆布御飯

食事と共に
おしんこう

蜆(しじみ)の味噌汁も
お出ししました

◆デザート
梅のアイス

以上が
夕べの【特別会席】の
献立でした
先程お話ししただけでなく
これまでにも
お話ししているように
【特別会席】の献立は
お客様の
ご予算、ご要望に応じて
決めさせて
頂いておりますので
詳細については
お気軽に
お問い合わせ下さい

「今夜は
豚カツなんだって
んまそぉ~
そんじゃ、また」
by ミニふぐちゃん
コエタス
【西京漬】をはじめ
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

投稿して下さっています
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください
14本中10本が、白子入りのとらふぐ(天然)は、静岡県遠州灘産
年が明け
寒さが増してくると
天然のとらふぐの白子が
成長して来ます
今日のとらふぐも
そんな感じでした
2025年1月7日
Vol.4553

いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます

今朝、沼津魚市場に着くと
自分宛のとらふぐ(天然)が
遠州灘のある
静岡県浜松市
舞阪(まいさか)から
届いていました
大きい発泡スチロールなので
魚市場の担当者が
魚市場関係者が
利用する駐車場に
置いてくれているのです
車に積んだら
セリ場のバックヤードに行き
中を確認すると

14本全て
無事となれば
もちろん
萌え燃え・・・

頭の付根に
包丁を入れたら

血抜きのため
海水へ
しばらくしたら
取り出し

Mission Complet!
そんな今朝の沼津魚市場ですが
時化のため
地物だけでなく
全国的に魚が少なく

気温同様
寒々としていました
その他の仕入れを終え
【佳肴 季凛】に戻ると

ミニふぐちゃんが
やって来ました
「おはよう、親方
1、2、・・・
・・・13、14
ってことは
新年早々
ふぐRUSHじゃん!」
「おはよう
そうだね」
ふぐRUSHとは
一度に10本以上の
とらふぐを仕入れることを言い
“ふぐに魅せられし料理人”の
自分による造語です
「年が明けて
こんだけ寒くなると
白子が入っているかどうか
気になるんだけど・・・」
「そうだね
それらしきものを
送ってくれたけど
どうなんだろうね・・・」
「そういう指定も
出来るの?」
「それなりに
付き合いが長いからね
ただ、本当のところは
卸してみないと
分からないけどね」
「そうなんだぁ
14本のうち
半分くらい
入っていると
いいよね~」
「そうだね
じゃあ、これから
卸すよ」
「はぁ~い♬」

これだけの数ですので
最初に
口ばしの部分だけ
包丁しておきました
このようにするのは
同じ作業の繰り返しの方が
仕事が早いからです

卸したら
女将兼愛妻(!?)の
真由美さんが
水洗いを始めてくれました

「おはよう、真由美さん♬
手袋をしていると
そんなには
冷たくないの?」
「おはよう
多少は変わるけど
直に水を
触らない分だけ
ちょっとは楽かな」
「そりゃ、そうだよね~」

手直しまで
終えたかったのですが
ランチの営業時間も
近づいていたので
ここまでに
しておきました

ランチの営業が終わったら
自分が手直しをし

真由美さんが
拭き上げてくれました
◆胴体と白子

◆あら

「気になる白子は?」

「小さい過ぎるのは
処分したけど

10本に
白子が入っていたよ」
「14打数10安打なんて
猛打賞じゃん!」
「そうだね
7割以上になるから
イチローの打率なんて
軽くクリアだよ」
「イチローって言えばさぁ
親方のブログは
今日で4553回目の更新だから
イチローを
越えているじゃん!」
「まぁね
イチローの安打が
4367本で
イチローは引退しているから
抜かれることは
100%ないよ」
「料理人のブログで
ここまで
書いている人って
いるのかなぁ?」
「どうなんだろうね
たださぁ
自分としては
365日
毎日更新したいんだけど
その毎日が
たいへんなんだよね」
「そりゃ、そうでしょ」
「本当なら
今以上に
ブログの記事の本数が
カウントされているんだけど
更新していない時も
あるから
遅れてでも
更新するつもりだよ」
「そうすると
どれくらいの
更新回数なの?」
「確認した時点で
萎えそうになるから
正確な数は
把握していないけど
今の数字に
30とか40は
プラスになるんじゃないかな~」
「ってことは
4600!?
ヤバっ」
「どうにかこうにかして
そこまで
追いつきたいんだよね」
「とりあえず
ここから
毎日、更新すれば
いいんじゃね」
「ダメだね
自分で分かっていて
続けないのは
悔しいし
日本料理の魅力を
伝えるのも
自分の使命だから
何が何でも
諦めるわけには
いかないんだよ」
「そっかぁ
黙って見ているしか
出来ないけど
がんばってね
親方、FIGHT!」
「はいよぉ~」
ブログの更新は
気長に続けていき
以前の日付のものは
新しいブログを
更新した時に
お知らせしていきます
それはさておき
今朝の魚市場での
風の吹き方
全国の魚屋さん達の
SNSの投稿からして
しばらくは
魚が少なめの状況が
続きそうです

「冬休みも終わったから
真由美さんが作る
娘ちゃん弁当も
復活したね
そんじゃ、また明日」
by 熱血君
コエタス
【西京漬】をはじめ
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

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ご興味、ご関心のある方は
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贅沢ランチのメインは、小鍋仕立てのすき焼
昨日のお昼のお席は
【特別会席】に近い
贅沢ランチの
コース料理でした
2025年1月6日
Vol.4552

いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい
美味しい日本料理”
を信条とし
魚菜食文化でもある
和食文化を
支えてくれる漁師の
代弁者として
【佳肴 季凛】の
店主兼熱血料理人の
志村弘信が
今日も認(したた)めます

「おはよう
親方の超々一押しの
とらふぐじゃん!
定休日なのに
市場に行って来たの?」
と、ふぐとらちゃん
「おはよう
そうなんだよ
昨日、競りが終わった時
このとらふぐの行先が
決まっていなかったから
連絡があって
うちに来ることに
なったんだよ
それに、今日から
魚市場の近くにある
食遊市場も開いているから

野菜とか食材も
仕入れて来たんだよ」
と、答えました
「そうなんだぁ
ピクピクしているってことは
活かしのものなの?」
「そうだよ
基本的に
とらふぐは
活かしか活〆のものしか
仕入れないからね」
「昨日のブログでも
言ってたしね
昨日って言えば
今日のブログは
昨日のブログの続きを
話してくれるんでしょ?」
ちなみに、こちらが

「そうなんだけど
その前に
このとらふぐのことを卸すから
待っていてよ」
「はぁ~い♬」
今朝、沼津魚市場に着いたら
最初に
活魚売場に行きました

生簀には
自分の買い番【47−9】が
貼られており

沼津近郊の漁師が
水揚げしたとらふぐですので
いわゆる地物の
とらふぐです
生簀から

取り出したら

締めて

血抜きをしたのち

持ち帰って来ました
卸したら

水洗いし

拭き上げ

とらふぐの仕込みが
終わりました

「さぁ~
終わったね
早く、昨日の“昼特”
っていうか
贅沢ランチの献立を
話してよ」
「はいよ~」
“昼特”とは
昼間の【特別会席】のことで

にもあるように
【特別会席】は
お客様との相談の上で
献立を決めさせて
頂いているので
定番の献立は
ありません
従来にない
献立で仕立てた場合
その都度
カテゴリーに入れてあります
また、おひとり
12,100円(税込)
となっていますが
自分の中では
9,000円(同)以上の
ご予算でしたら
【特別会席】的な扱いで
昨日の場合
“昼特”というよりも
贅沢ランチ的な献立でした

「こういう時って
基本的に
個室に用意するんだよね」

「そうだよ」
「小鍋がセットしてあるけど
どんな小鍋なの?」

「国産牛のすき焼だよ」
「んまそう~
しゃぶしゃぶは
よく出しているけど
すき焼は
珍しくね?」
「そうだね
たまには
趣を変えないとね」
「へぇ~♬」
小鍋仕立ての
すき焼は
このように盛付けます
野菜とくずきりを
盛付けたら

出汁を張り

サーロインの部分を
2枚盛付けました

すき焼の場合
割下(わりした)と言って
濃い目の出汁というか
たれが一般的ですが
飲めるくらいの
味付けにしてあるので
すき焼と言うよりは
牛鍋とか
肉吸(にくす)い
と、呼んだ方が
いいかもしれません
すき焼と言えば
生卵を添えるのですが
それでは
料理とは言い難いので

温玉(おんたま)を
お出ししました
ということで
先付(さきづけ)から
順に書いていきます
◆先付
南京豆腐
(かぼちゃの豆腐)

◆揚物①
牡蠣(かき)の天ぷら

あら塩を添えてあります
◆刺身
薄葉剥(うすばはぎ)の
薄造り

つけ醤油は
薄葉剥の肝を
蒸してから、裏漉し
味を調えたものです

◆小鍋

◆食事
昆布御飯

漬物は
浅漬と大根の糠漬です

贅沢ランチとは言っても
昼ごはんですので
途中で、お出ししました
◆焼物
銀鱈(ぎんだら)の西京焼

◆揚物②
とらふぐの唐揚げ

◆蒸し物
蟹真丈錦糸蒸し

かにしんじょうきんしむし
と読みますが
蟹は、ずわい蟹です
◆デザート
シャインマスカットのアイス

「確かに
贅沢ランチだったね~」

「全部で
9品だから
夜の会席料理と
同じ品数だよ」
「かなりのボリュームじゃね?」
「揚物も2種類だし
そうかもね
だから、ご飯の量を
男性も女性も
軽めにしたんだよ」
「揚物を1種類だけ
っていうのも
ありなんでしょ?」
「もちろんだよ
何度も言ったり
書いているけど
お客さんの好きなように
仕立ててこその
料理だからね」
「僕達なら
牡蠣のてんぷらを1個にして
とらふぐの唐揚げは
そのままが
いいなぁ~」
「他にも
ご希望がございましたら
いくらでも
ご用意致しますけど
お日にちは
いつが宜しいでしょうか?」
「・・・・・
ここ最近
セールストークが
上手くなったんじゃね?」
「そう!?(笑)」
【特別会席】や
贅沢ランチに限らず
ご予算に応じて
可能な限り
対応させて頂いておりますので
詳細などについては
お気軽に
お問い合わせ下さい

「この準備ってことは
もしかして
明日も・・・!?
そんじゃ、また」
by ミニふぐちゃん
コエタス
【西京漬】をはじめ
当店のお取り寄せや
通販の商品などを
召し上がった方々が

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