どちらの岩牡蠣(いわがき)も、徳島県産
今朝、沼津魚市場の貝類専門の売場で、

徳島県産の岩牡蠣を仕入れました。
その後、

別の売場にある小物屋に行くと、

先程と同じ徳島県産の岩牡蠣があり、

この中から、

4個選り、先程の5個と合わせ、合計9個仕入れることにしました。
ちなみに、小物屋とは、うに、すし種用の貝類、小魚などを扱う問屋のことで、何でも屋に近い問屋をも言えます。
そして、今夜のお客様にお出しするため、

剥いたところ、

プリップリッの身にして、

この乳白色をしており、この色こそが、濃厚な味の証以外の何ものでもありません。
これだけの大きさですので、

5つに包丁してから、

スライスしたレモンをあしらい、

お手製のぽん酢を添えて、お出ししました。
生ではなく、軽く焼いたものもお出しすることがあり、

焼くことで、余分な水分が抜け、クセもなくなり、食べやすく、個人的には、こちらをおすすめしております。
ところで、当店はコース料理をメインとしていることもあり、岩牡蠣は別途でのご注文となるだけでなく、今日のようなサイズのものが入荷し、自分好みのサイズや形のものが無ければ、仕入れることはしません。
また、お盆を過ぎると、乳白色した身も透明感を帯び、身も痩せ始めてしまい、まさに、今が美味しさのMAXですが、岩牡蠣の旬が過ぎ、ひと月もしないうちに、秋から春に出回る真牡蠣の入荷が始まると思うと、季節の移ろいは早いものです。
★☆★ 日本料理の匠 ★☆★
【佳肴 季凛】店主兼熱血料理人の自分が、

このように紹介されております。ご興味、ご関心のある方は、上の写真をクリックして、ご覧下さい。
2600回目の更新日は、休日出勤
今回のお話しで、当ブログ『もっと美味しいお話し』は、2600回目の更新となり、足掛け10年半強。
遅れることはあっても、ここ3,4年の間は、連続で更新しており、自らの奇特ぶりに感心するやら、呆れるやら・・・。
ところで、月曜日の今日は、定休日でしたが、明日の火曜日が沼津魚市場が休みということもあり、

魚市場に仕入れに行って来たので、自ずと休日出勤。
大分産と山口産の鱧(はも)などを仕入れ、

『佳肴 季凛』に戻り、仕込みをしたのですが、運良く、女将兼愛妻(!?)の真由美さんも仕込みを手伝ってくれ、

その後、真由美さんは、

明日のランチの御席の準備や、

明後日のお弁当の折の準備をしてくれました。
それまでに、自分は、

佐賀産の小肌や島根産の鯵、そして、

鱧を卸しておきました。
普段なら、鱧の下拵えで欠かせない骨切りもするのですが、早めに切り上げたいこともあり、骨切りが明日することにし、

その頃には、真由美さんがカウンター内の床掃除や、

洗い場の掃除もしてくれ、

自分も包丁を砥ぎ終え、

全ての片付けが終わり、休日出勤も終わりました。
冒頭でお話ししたように、今日の更新で、2600回目となり、これからも、お付き合いのほど、宜しくお願い致します。
★★★ 佳肴季凛謹製 鰯の丸煮 ★★★
当店では、お中元、お歳暮などの贈り物に最適な【鰯の丸煮】をご用意いたしております。

5パック(10本)入 2,250円 ※クール便にて発送可
“大羽(おおば)”と呼ばれる大きめの真鰯を使用し、店主の“熱き想い”と共に、煮詰めた逸品です。大切な方への贈り物に、是非どうぞ。
鯵(あじ)フライ
先日、賄いの鯵フライについてお話ししましたが、今日のお話しは鯵フライの作り方についてです。
鯵フライと言うと、惣菜やおかずのようなイメージがありますが、ちゃんとした素材で仕込み、仕立てると、そのイメージが変わりますし、時には、会席料理の揚物でお出しすることもあります。
鯵フライのイメージというか、先入観があるので、お出しするのは、常連のお客様だけにしています。
日本料理店の看板を掲げている以上、躊躇せざるを得ないのが、一番の理由です。


鯵は沼津魚市場で仕入れたものですが、

この時の産地は島根県浜田で、その時によって、産地は様々です。
また、これからの時季、浜田産のものは脂が乗り、規定以上の脂肪の10%以上になると、どんちっちとして流通しており、どんちっちについては、こちらをお読みください。
鯵の下拵えですが、

包丁で鱗を取ったら、

ぜいごと呼ばれる硬い部分を取り除いたら、

頭を落とし、はらわたを除いたら、水洗いするのですが、『佳肴 季凛』では、その役目は、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。
水洗いする時は、ボウルに水と塩を入れ、その中で洗うのですが、

これからの時季は、水温が高いので、氷を入れて、鮮度が落ちないようにします。
水洗いを終えたら、

三枚に卸すのですが、150グラムくらいの大きさになると、骨も大きく、食べた時に、食感を著しく損ねるので、

血合い骨を抜かなくてはなりません。
抜いたら、

皮目と身の部分に塩、胡椒をし、

打粉をしたら、

生のパン粉をつけるのですが、パン粉は粗目のものを使います。
あとは、

170度くらいの油で揚げるのですが、

揚物は、中に火が入ると、読んで字の如く、

揚がってくるので、これぐらいになったら、油の切れを良くするため、180度くらいまで、温度を上げます。
その後、

油から上げ、余分な油が落ちたら、

器に盛り付けます。
鯵フライに添えるのは、

ソースと、

粗目に卸した本山葵とマヨネーズで、この山葵マヨネーズが、フライの油を軽い味わいさせてくれます。
油で揚げるからと言って、鯵の身の脂の有無は関係ないように思われるかもしれませんが、脂のある鯵だと、フワフワというか、ホクホクした食感が何とも言えず、鯵フライのイメージが変わるのは間違いなく、それこそ、たかが鯵フライ、されど鯵フライの言葉で表現するのが、一番かもしれません。
どこまで言っても、料理は素材ありきで、素材に勝る味付けはなく、”Simple is Best”なのが、本当に美味しい料理で、そのための努力を怠るわけにはいかないのです。
★☆★ 日本料理の匠 ★☆★

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鯵(あじ)フライ率高し
今朝は、

沼津魚市場で、

島根県浜田産の鯵を仕入れました。
一年を通じて、入荷がある鯵ですが、これから夏にかけて、脂が乗り、特に、浜田産のもので、脂肪含有量が10%を越えると、どんちっちという名前で出回るようになり、どんちっちについての説明は、こちらをお読み下さい。
今朝の鯵も脂は乗っていたのですが、どんちっちではありませんでした。
鮮度も良いので、刺身でも食べられるのですが、ランチメニューの季(おひとり 1,500円)では、

鯵とズッキーニの揚げ出しでお出ししたり、

会席料理の揚物として、鯵の新挽(しんびき)揚げにし、海老の彩り揚げと共にお出ししています。
ところで、今朝のように、鯵を仕入れると、何らかの形で、お昼の賄いとして、鯵を食べることが多く、今日は、

海老フライ付きで、鯵フライにしました。
鯵フライだけの時もあれば、

冬場だと、

牡蠣フライも一緒の時があります。
時には、

カレーと共に、

鯵フライを食べることもあります。
鯵フライは脂で揚げるので、身自体の脂はさほど関係ないように思われるかもしれませんが、脂の乗った鯵を使った鯵フライは、ホクホクにして、フワフワの食感が何とも言えません。
それこそ、たかが鯵フライ、されど鯵フライなのです。ただ、個人的には、フライの中で、もっとも好きなのが、海老フライで、16/20や、21/25と呼ばれ、12~13センチくらいの海老フライだけなら、20本は軽い、軽い・・・♬
本題の鯵フライですが、作り方は殆どの方がご存じでしょうが、別の機会に改めてお話しさせて頂きます。
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漬魚(つけうお)日和
今度の日曜日が「母の日」ということもあり、

今日は、昨日箱詰めしておいた『西京漬』を、

それに合わせ、発送しました。
連休後は、「母の日」をはじめギフトのご注文が重なったこともあり、今日は、

銀鱈(カナダ産)と、

鯖(ノルウェー産)を、『西京漬』に仕込みました。
また、賄い用には、

いわゆる塩鮭(北海道産)のかまの部分と、

紅鮭(アラスカ産)の粕漬を仕込み、銀鱈の切り落としの部分も、

粕漬に仕込みました。
さらに、漬魚ではないものの、

鯖の塩辛の汁に漬け込んでから干した鯖(ノルウェー産)も仕上がり、漬魚好きの自分にしては、後日が楽しみでなりませんが、銀鱈の粕漬と干した鯖の仕込み方については、これまた後日、お話しさせて頂きます。
ところで、最近では、魚よりも肉が好まれる風潮というか、魚よりも肉の消費量が多くなってしまい、時代の流れとは言え、寂しい気がします。
肉には肉の美味しさがありますが、基本的に肉は、牛、豚、鶏の三種類で、それに対し、魚は無限とまではいかないものの、かなりの数があります。
また、日本料理は四季を味わう料理で、周りを海で囲まれた日本列島では、時季により、旬の魚を味わうこと出来、それこそがご馳走で、日本料理の世界に身を置いた以上、魚をはじめとする海産物の美味しさを追い求めるだけでなく、多くの方々に知ってもらえるよう、日々厨房に立ち続けます。
三重県安乗(あのり)産の鯖(さば)の塩辛
先日、

三重県安乗(あのり)から届いたのが、

鯖の塩辛です。
安乗は、天然のとらふぐをはじめ、様々な魚が水揚げされており、自分のとらふぐの仕入れ先のひとつでもあり、当ブログにも何度も登場していますが、その一部がこちらです。
鯖の塩辛は、

烏賊(いか)の塩辛や鰹(かつお)の塩辛とは異なり、

鯖の身と塩だけで作られている発酵食品で、安乗は、古くから 鯖の塩辛は有名で、かつて、伊勢志摩で安乗と言ったら、鯖の塩辛だったようです。
袋を開けると、

このような状態で、骨や皮付のまま、ぶつ切りになっているので、食べにくいのですが、食べるというよりは、しゃぶるというのが正しいかもしれません。
また、かなり塩辛いのですが、旨味はかなり強く、発酵しているものの、鰹の塩辛のようなクセはなく、魚好きにはたまらない一品です。
安乗では、塩辛い時は、生姜を入れた酢につけ、塩辛さを和らげたりもするそうで、最近では、アンチョビのようにクリームチーズと合わせたりもしているとも聞きました。
食べ方としては、

所謂“ON THE RICE(オン・ザ・ライス)”つまり、そのまま白御飯の上に乗せるか、酒の肴と言っても、ともかく日本酒との相性は抜群です。
そのままだと食べにくいので、

干してみたところ、さらに塩辛くはなったものの、そのままむしって食べることが出来、あまりの美味しさに、写真を撮ることすら忘れてしまいました。
これを炙ってから、お茶漬にするのも良さそうですし、工夫次第では、色々と出来そうな感じでもあります。
さらに、鯖の塩辛自体よりも気になるのが、鯖の塩辛のつけ汁で、これで鯖の身を漬け込んでから、天日で干し、焼物に仕立てると、美味しいはずで、機会を見て、試してみる予定です。
昨今、発酵食品は、敬遠されがちで、糠漬もそのひとつで、日本の食文化が崩壊しつつあるのが気になって仕方なく、心配でなりません。
時代の流れで、添加物が多く含まれた加工食品が幅を利かせ、本物が失われることだけはしたくありませんし、日本料理文化を後世に伝えるため、その魅力を知ってもらえるよう、これからも日々の仕事に臨む所存です。
静岡県下田・須崎産の鰹(かつお)
昨日同様、今朝も、

沼津魚市場に仕入れに行って来たのですが、そんな昨日、売場では、

静岡県下田・須崎産の鰹をセリにかけるため、目方を量っているところで、

このように、鰹は売場に並べられました。
これだけ沢山あると、セリ前に先取りすることが出来るので、

この1本(2,9キロ)を仕入れることにしました。
鰹を仕入れたのは、賄い用にするためですが、刺身にする魚の中でも、自分は、鰹が一番好きな魚というより、ありとあらゆる食材の中で、一番と言っても過言ではなく、それについて以前お話ししたことがあります。
常の通りの下処理をし、

柵取りをしたら、

皮目だけをバーナーで炙りましたが、この写真は、以前のものです。
当然、昨日の晩、半身を刺身にしたのですが、

一般的には、これで6~7人前くらいになるのですが、鰹好きの自分にとっては、それこそ1人前です。
先程お話ししたように、この鰹の目方は2,9キロですが、自分の鰹好きを同業者や水産関係の人に言う場合、「4キロくらいのものなら、一人で半身は軽い軽い・・・♬」と言うと、驚かれます。
ちなみに、単純計算で4キロものですと、半身で60切れくらいになるのですが、多少飽きるかもしれませんが、自分としては軽くクリア出来るのは確かです。
そして、明くる日の今日は、昨日残ったというか、あえて余らせた背の部分の一節と腹の砂ずりの部分を、お昼の賄として、

鰹丼にしたのですが、 自分の鰹の量を増やすため、 女将兼愛妻(!?)の真由美さんは、

白魚とのハーフ&ハーフ丼にしてもらったのですが、腹の一節の行方が気になるかもしれませんが、知人に差し上げました。
これだけの量だと、酢飯の上に鰹が乗ってあるというよりは、鰹あっての酢飯のようなもので、鰹の方の目方の方があるかもしれません。
逸る気持ちを抑えきれず、

生姜を溶いた醤油のシャワーを上から浴びせたら、

発掘するが如く、

食べ始めたのですが、

案の定、鰹が残り、というか、酢飯が足りなくなってしまい、代用の白御飯を乗せ、

無事に、

完食。
過ぎたるは及ばざるが如しという諺があるように、とりあえず、今回の鰹は、これで我慢しておきました。
というよりも、我慢してやったというのが、正確かもしれません。(笑)
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は、5月2日(木)の予定です。


放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。
雨子(アマゴ)の天日干し
昨日、渓流釣りが好きな常連さんが、

山梨県下部で釣ったアマゴを、持って来てくれ、下部は、武田信玄の隠し湯と知られている下部温泉があるのは、広く知られています。
アマゴは、ヤマメ(山女魚)に酷似しているのですが、

朱色の点があるのが特徴で、“渓流の宝石”と呼ばれており、ヤマメには、それがなく、“渓流の女王”と呼ばれているのですが、見分け方は意外と知られていないようで、混同されているようです。
また、どちらも、川で一生を過ごすのですが、一部には、降海し、大型化してから川に戻るものいて、降海したアマゴはサツキマスと呼ばれ、同様のヤマメはサクラマスと呼ばれています。
魚と言えば、海の魚を指すのが殆どですが、出身地の静岡県富士宮市には養鱒場が多くあっただけでなく、実家の近くには、川遊びが出来る場所も多かったこともあり、川魚には、懐かしさというか郷愁の想いがあるので、アマゴをもらった時、野山を駆け巡っていた紅顔の美少年(!?)の自分の姿を、思い出さずにはいられませんでした。
常連さんが、

はらわたと、

えらを取り除いてくれたてあったので、

そのまま、

開きにしたら、

海水程度の濃さの塩水を用意し、

30分程度つけておきましたが、ただの塩水ではなく、薄口醤油と日本酒も少し加えてあります。
時間になったら、

ざるに上げ、

干すこと3時間、今日は、陽も出ていただけでなく、風も吹いていたので、

いくらか強めの乾きとなってしまいました。
それが功を奏し、今夜の“お疲れちゃん♪”には、

うってつけの肴となった次第で、軽い味わいで、頭から丸ごと食べることが出来ただけでなく、先程お話ししたように、子供の頃食べたことが思い出され、懐かしい限りでした。
どんなものでも、子供の頃に食べたものは、懐かしいだけでなく、時間が経っても、その美味しさを覚えているのは、歳を重ねたことかもしれません。
それもそのはずなのは、来年には50歳になるので、仕方がないのですが、普段の心持ちだけは、若くいたいものです。
美味なる〆鯵(しめあじ)
今日のお昼の賄いは、

〆鯵と白魚の二色丼でした。
色合いとしては地味ですが、その美味しさの鍵を握るのが、〆鯵つまり、酢〆にした鯵で、ここ一年近く、その美味しさに改めて気付き、賄いで食すこともしばしばです。
賄いにする時は、丼に仕立てることが殆どで、

〆鯵のみの時もあれば、

真梶木(まかじき)と共に、ハーフ&ハーフ丼にしたこともあります。
このような二色丼の時もあれば、三色丼の時もあり、この三色丼は、

生の本鮪(赤)、めかじき(白)、〆鯵(青)で、それぞれの色の赤、白、青ということで、 フランス国旗になぞらえ、

トリコロール丼と名付けました。
また、三色の国旗と言えば、色々ありますが、フランスのお隣のイタリア国旗も同様で、その色は、

緑、白、赤で、トリコローレと呼ばれており、それにちなみ、

緑のアボカド、白の鰆(さわら)、赤の生の本鮪を使ったトリコローレ丼を作ったことがあります。
アボカドと言えば、

〆鯵と共に、アボ鯵丼なるものも作ったことがあり、いずれにせよ、どれもこれも、美味しかったのですが、やはり、〆鯵だけで作った〆鯵丼が、〆鯵の美味しさを堪能出来ました。
刺身で食べられるものを、酢締めにするという手間を加えることで、素材が料理に変化します。
とは言え、素材が良くなければ、仕上がりが良くないのは当然のことで、素材こそが、料理の全てゆえ、その吟味を怠るわけにはいきません。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は、5月2日(木)の予定です。


放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。
賄いの牡蠣料理いろいろ
4月になると、普段通っている沼津魚市場の貝類専門の売場は、

9月の終わりから3月まで入荷する牡蠣が終わってしまうので、いくらか淋しい感じがしないでもありません。
入れ違いに入荷してくるのが、

岩牡蠣で、これまでに浜松(浜名湖)産のものや、

宮崎産のものを仕入れました。
走りですので、

100点満点とまではいかなくても、

十分な身入りでした。
冒頭でお話しした冬が旬の牡蠣は、真牡蠣と呼ばれ、その名残を惜しんで、先月は賄いとして、食べる機会が多く、半ばの頃は、5連荘で登場し、ポーカーに喩えるなら、牡蠣のファイブカードそのもので、牡蠣好きの自分と女将兼愛妻(!?)の真由美さんは、名残の牡蠣を堪能した次第で、思い出すだけでも、たまりません。
15日は、

野菜と共に、清まし仕立ての汁物で、16日は、

熱々のつけ汁で牡蠣蕎麦、17日は、

海老と共に、フライにし、18日は、

休みということもあり、熱燗と共に牡蠣鍋で、最終日の19日は、

牡蠣&鯵フライのカレーにしました。
最後に仕入れたのが29日ということもあり、

牡蠣とめかぶを乗せた冷やしたぬき蕎麦や、

味噌仕立てにしたつけ麺を食し、堪能、堪能・・・♬
これら以外にも、賄いで牡蠣料理を堪能したのですが、その中でも一番なのが、

牡蠣飯の牡蠣天丼で、それこそ、牡蠣好きの、牡蠣好きによる、牡蠣好きのための牡蠣料理で、牡蠣万歳としか、言い様がありませんでした。
また、 二人の娘のうち、 次女が牡蠣好きと言うこともあり、

牡蠣入りの鍋焼うどんや、

牡蠣飯を炒飯にしたものを作ってあげたこともあり、帆立も入っており、温玉を乗せてあります。
先程お話ししたように、これらの料理は思い出すだけでも、堪らないのですが、牡蠣の入荷がない以上、秋まで味わうことが出来ません。
冷凍ものもあるのですが、冷凍ものは風味が乏しいこともあり、どうしても食べたいという欲求が生まれず、仮に食べようと思っても、食指が動かないのです。
旬の美味しさは、代え難いものにして、日本料理の神髄で、旬を愛でる趣こそが、日本料理というより、日本人の根本であり、その傍にある日本料理を生業とする以上、四季の移ろいをないがしろにすることは出来ません。