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三重県熊野産の目鯛(めだい)

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3678回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

今日のお話しは、昨日のお話しの続編で、

目鯛(めだい)です。

沼津魚市場に仕入れに行く時は、ある程度の目星をつけているのですが、自然相手ゆえ、来てみないと分かりません。

思うような魚もないこともあれば、仮にあっても、セリで買う魚の場合、セリ負けてしまうこともあります。

昨日の場合、魚市場に来るまで考えていた魚が無く、構内を物色していると、

三重県熊野産の目鯛が目に留まり、

この中から、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG0121.jpg

2,6キロのものを、

仕入れることにしました。

『佳肴 季凛』に戻り、目鯛をまな板に乗せると、ふぐネット29匹衆がやって来て、

「さっきの魚は、サーモンって分かるんだけど、この魚は?」

「目鯛っていうんだよ。」

「目鯛っていうだけに、目が大きいね。あと、目がパッチリしているから、可愛らしい感じもするよ。これまでに仕入れて来たことあるの?」

「もちろん、あるよ。これまでは、西京焼用に使うことが殆どだったけど、今日は刺身用だよ。」

「へぇ~。それは、楽しみだね。邪魔になるといけないから、下がっているね。」

「はいよ~。」

目鯛は、鱗が細かいので、

包丁で鱗を取り除き、このやり方は、すき引きと呼ばれています。

鱗を取り、頭を落とし、

水洗いしたら、

三枚に卸します。

柵取りをする前に、

上身(うわみ)も、

下身(したみ)も、

尾の部分を包丁します。

目鯛に限らず、尾の部分は、繊維質が強いため、筋っぽく、刺身にするには不都合ですので、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG0275.jpg

お弁当の西京焼にするため、お手製の西京味噌と共に、真空パックしておきました。

柵取りした身は、

背も、

腹も、包丁目を入れたら、バーナーで炙り、ひっくり返したら、余分な水分をふき取ったら、

脱水シートに挟んでおきました。

こうすることで、水分の多い目鯛の身に、適度な歯応えを感じることが出来るので、より美味しく味わうことが出来るのです。

そして、

今夜の会席料理の刺身で 、

〆鯵、

湯葉と共に、

お出ししました。

自ら、魚市場に行くことによって、久しく開けていない引き出しを開けることもあるだけでなく、経験と勘を頼りに、新たな工夫をすることも出来るようになります。

そう思うと、まだまだ精進の余地は多いにあり、日々の仕事を単なるルーチンにしないよう、努めなくてはならないことを、感じたのでした。

“どんちっち”の基準に達しなかった島根県浜田産の鯵(あじ)

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3676回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

今朝、沼津魚市場に着き、鯵(あじ)などを扱う売場に行くと、

和歌山県産にはじまり、

静岡県焼津産、

同じく網代(あじろ)産、

三重県南伊勢産、

島根県浜田産が入荷しており、

島根県産のものを仕入れることにしました。

ちなみに、隣の売場にも入荷があり、

こちらの売場に並んでいた鯵は、

三重県熊野産です。

【佳肴 季凛】に戻り、鯵の仕込みを始めようとすると、ジャンボちゃんとふぐ子ちゃんがやって来て、

「親方、おはようございます♬」

「おはよう。」

「月曜日に仕入れた鯵と、

同じ産地だね。」

「よく覚えているね。」

ちなみに、月曜日の鯵とは、このようなものです。

「ねぇ親方、月曜日の鯵には、“どんちっち”っていうシールがあったけど、今日はないけど、何で?」

「よく気付いたね~。今日のは、“どんちっち”の基準に達していないから、“どんちっち”じゃないんだよ。市場に並んでいた時の写真だけど、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG0061.jpg

どこそこ見ても、

シールは、

無いでしょ?」

「あっ、本当だ。でも、基準って?」

「脂肪の含有量で、ちゃんと機械で測定されているから、正確なもので、脂質量が10%以上で、4月から9月に水揚げされてものなんだ。」

「そんなこと、この間のブログにも書いてあった。」

「見た目も、少しだけスリムだよ。でも、時季、漁場(ぎょば)同じだから、脂は乗っているはずだよ。」

「卸すのが、楽しみだね。」

「そうだね。じゃあ始めるから、下がっていて。」

「はぁ~い。」

通常の下処理をしたら、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが水洗いしてくれたら、

明日以降のコース料理の刺身に使うため、

酢締めにするため、三枚に卸したら、塩をあてておき、酢締めにしないものは、

揚物用に、

最後の残りは、賄い用の煮付にすることにし、煮付については、改めてお話しさせて頂きます。

塩が回ったら、水洗いし、酢に漬け、

昆布に挟み、冷蔵庫へしまっておきましたが、〆鯵の仕込み方については、こちらを、お読み下さい。

これらに使わなかった鯵は、

真空パックしたのち、冷凍しておきました。

“どんちっち”の時季は9月までですが、今日のように入荷があっても、基準値に達していなければ、通常の鯵になってしまいます。

そう考えると、“どんちっち”を食すことが出来たら、幸運の予兆かと言っていいかもしれません!?

定休日の仕入れ&バスツアー 

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3673回目の今日も認(したた)めます。

今日は定休日でしたが、バスツアーのご予約を頂いていたので、ランチのみというより、貸切の営業とさせて頂きました。

今日に限らず、お昼にそれなりの人数のご予約を頂いている時は、沼津魚市場に仕入れに行くことは少ないのですが、明日が休市日となれば、行かざるを得ません。

着いたら、

いつものように物色したものの、こちらの売場はパス。

そして、別棟の売場に行くと、

島根県浜田産の鯵(あじ)があり、

この時季、浜田産の鯵の中には脂が乗っているものがあり、そういう鯵は、

どんちっちというブランドで流通しています。

そんなどんちっちについては、以前お話ししたことがあるだけでなく、詳しいことは、そのお話しのリンク先をお読み下さい。

鯵は在庫があったものの、今日のバスツアーのお客様に使ってしまうと、在庫がほぼ無い状態になってしまうので、せわしないながらも、仕入れることにしました。

その後、明日の仕込みのため、

練り物屋に立寄り、

鰯(いわし)のすり身を仕入れたら、仕入れの終了です。

【佳肴 季凛】に戻り、荷物を下ろすと、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが軽トラの掃除をしてくれ、自分は仕込みの開始です。

今日のような場合、普段とは違う段取りで、仕事をしなくてはなりません。

先ずは、真由美さんが小鍋を盛付けている間に、出汁を引くなど、普段の仕込みをしながら、

鯵の下拵えに取り掛かりました。

すると、ジャンボちゃんとふぐ子ちゃんがやって来て、

「おはようございます、親方♬この鯵は、どんちっちって書いてあるけど、何なの?」

「おはよう。さっき書いたから、遡(さかのぼ)って、読んでね。あと、バスが来るから、お見送りも頼むよ。また、あとでね。」

「はぁ~い。」

普段なら、真由美さんが水洗いをしてくれるのですが、こんな状況ですので、

自分が水洗いし、

焼いてから出汁を取るための頭の下処理をし、身だけは、

冷蔵庫へ。

どんちっちが脂が乗っているとお話ししたように、

乳白食の身をしているだけでなく、皮と身の間は、さらに白くなっているのが、お分かり頂けると思います。

全ての盛付けが終わったら、

鯵を卸すことにし、

卸しているそばから、真由美さんが打粉をしてくれ、

折角のどんちっちですので、

自分達の昼ごはん用にパン粉も付けておきました。

鯵を卸し終えたら、

まな板周りとカウンター内の掃除を、真由美さんに任せ、早お昼の準備をし、

鯵フライを揚げたら、

今日のような忙しない時の定番のカレーと共に食すと、予想通りのフワフワ感に、二人でニンマリ。

油で揚げるので、身の脂は関係ないと思われがちですが、そんなことは一切なく、今お話ししたように、脂が乗っている鯵の鯵フライはフワフワで、こういう鯵フライを食べると、その美味しさに驚くことは、間違いありません。

普段のように、のんびりとは食べられないだけでなく、腹七分程度にし、バスツアーのお客様の迎える準備も整い、

添乗員から連絡が入ると、真由美さんは、臨戦態勢。

予定通り、バスが到着すると、

一気にバタバタモードとなり、デザート以外の料理をお出しすると、ジャンボちゃんとふぐ子ちゃんが、

「親方、手が空いたんでしょ?バスを見たぁ~い。」をせがまれ、外へ連れ出してあげました。

デザートを出し終え、程なくすると、出発時間となり、

皆でお見送りをし、片付をしながら、

鯵を真空パックしたら、冷凍庫にしまい、休日出勤が終わったのでした。

一昨日の伊豆下田産の葉血引(はちびき)

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3671回目の今日も認(したた)めます。

一昨日から続く三部作も、今日で最後となりました。

そんな今日の魚は、

一昨日、沼津魚市場で仕入れた伊豆下田産の葉血引(はちびき)です。

葉血引は、通常の魚同様、最初に鱗を取ったら、

頭を落とし、はらわたを抜いたら、水洗いをしました。

一昨日は卸さずに、

今日まで氷詰めすることにし、尾びれを切り落としたら、

尾の付根と、

腹から、針金を入れたら、

身を立て、血抜きをし、腹の水分を拭き取ったら、

キッチンペーパーを詰め、軽めの真空包装をし、

氷詰めにし、冷蔵庫へ。

こうすることで、凍らない0度の状態で、空気に触れないので、鮮度をより長く保持することが出来ます。

そして、二日たった今日、

卸したら、

柵取りし、皮に包丁目を入れたら、

皮目をバーナーで炙りました。

すると、

炎が赤くなり、赤くなるのは、脂があるからです。

身を返すと、29匹のふぐネット達がやって来て、

「親方、僕たちは29匹だけど、一匹でも、葉血引じゃん。」

「・・・・・。」

「その無言の意味するところは?」

「何とも言えないけどね。そんなことより、

これを見てごらん。」

「どういうこと?」

「浮き上がった脂だよ。」

「さっき赤くなった証拠って、こと?」

「そうだよ。」

「へぇ~。ところで、葉血引の美味しい時季って、いつなの?」

「一年を通じて、金目鯛(きんめだい)や目鯛(めだい)と一緒に水揚げされるんだけど、春から梅雨の時季までが、一番脂が乗るよ。」

「それこそ、今が旬じゃん!」

「そうだね。これから、夜のお客さん用に刺身にするから、離れていて。」

「はぁ~い。」

切り付けたら、盛付けようとすると、

「親方、隣のは昨日話していた〆鰯(しめいわし)だね。」

「予習が出来ているね。」

「えへへ・・・♬」

湯葉と共に盛付け、冷蔵庫にしまおうとすると、

「親方、山葵(わさび)が付いていないよ。忘れないで!」

「いやいや、出す時に、卸したての本山葵を付けるから、平気だよ。」

「今じゃ、だめなの?」

「まぁまぁ、ご覧(ろう)じろ。」

御予約のお客様が来店され、程なくすると、

本山葵を卸し、刺身添えると、

「山葵の香りがツ~ンとして、涙が出ちゃった。」と言うと、刺身から離れてしまいました。

「本山葵は、卸したてだと、風味が全然違うんだよ。だから、直前に卸すんだよ。」

「そうなんだぁ~。それにしても、こんなにツ~ンとするとは・・・。」

「本山葵にするだけで、刺身の美味しさは別物になるよ。自分が気に入って仕入れた魚だから、より美味しく食べてもらいたし、全てのお客さんが分かるとか限らないけど、自分自身には嘘はつけないからね。」

「熱血料理人の本性が出たね!だから、気温も上昇して、明日は全国的に真夏日になるんじゃね!?」

「ないない!(笑)」

そんな明日は、

午前中に法事用のお弁当のご注文を頂いているのですが、都合により、ランチと夕席の営業をお休みさせて頂きますので、くれぐれも宜しくお願いします。

3カ月ぶりの活かしの天然とらふぐは、静岡県沼津産

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3669回目の今日も認(したた)めます。

今朝、沼津魚市場に着き、最初に向かったのが、

活魚売場で、生簀を覗くと、

沼津産の天然のとらふぐ(0,8キロ)が入荷していました。

いくらかスリムだったのですが、

仲買人と作戦を立て、セリに臨むと、想定価格でGETとなれば、萌え燃え・・・ 💖

ただ、活かしのとらふぐを仕入れるのは、約4カ月ぶりのことですので、萌え燃え・・ ・💖 の気分も、いつも以上なのは、言うまでもありません。

ブクブクをセットした発泡スチロールに入れたら、

魚市場を、

後にしました。

また、今日は、

静岡県下田産の葉血引(はちびき)や、

鰯の丸煮

【鰯の丸煮】用に、

千葉県銚子産の真鰯(まいわし)なども仕入れたのですが、

これらについては、明日以降、お話しする予定です。

『佳肴 季凛』に戻り、荷物を下ろすと、 ふぐファミリーがやって来て、

「おはよう、親方。今日は、沢山仕入れてきたね。この発泡スチロールは、音がするけど、何?」

「おはよう。開ける前に、袋でガードしてあげるから、ちょと待ってて。」

袋でガードすると、

「真鰯と葉血引だね。」

「よく覚えたね。」

「ブログもSNSも、毎日チェックしているもん。」

「恐れ入りました。(笑)じゃあ、スチロールを開けるよ。」

「待ってました!」

「じゃぁ~ん!」

「とらふぐが泳いでいる!活きてる、活きてる。」

「君たちも、ここに来るまでは、海の中をスイスイしていたでしょ?」

「うんうん、懐かしいなぁ~。」

「そうだね。仕込みが沢山あるから、離れていてね。」

「はぁ~い。」

とらふぐを取り出し、

締めたら、

血抜きのため、海水へ。

その後、

卸すことにしたのですが、

まな板が汚れているのは、

真鰯の下処理をした直後だからです。

卸したら、

水洗いをすると、

くちばし(口の先端部)に釣針がありました。

釣針があったのは、とらふぐを専門の漁ではなく、生簀の写真に「渡仁(わたひと)」とあるように、この渡仁丸という船で、渡仁丸は、甘鯛(あまだい)を専門にしている船です。

さらに言うと、この時季は天然のとらふぐ漁は禁漁期で、たまたまかかってしまった外道で、とらふぐの延縄漁の場合、仕掛けそのものが違います。

水洗いを終え、

拭き上げたら、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんと、

♬ お片付け~ お片付け~ さぁさ 二人でお片付け ♬

明日は、【鰯の丸煮】の仕上げもあるだけでなく、今週4度目にして、4日連続で魚市場に行き、今日同様、ハードになるので、この辺りでお暇させて頂きます。

神津島産の大姫(オオヒメ)

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3663回目の今日も認(したた)めます。

今朝、

沼津魚市場に行くと、

伊豆七島の一つ、神津島産の大姫(オオヒメ)が、

入荷しており、4本の中から、

この1本を、

仕入れることにしました。

仕入れを終え、 『佳肴 季凛』に戻り、仕込みをしようとすると、 チビふぐ達がやって来て、

「おはようございます、親方。仕入れ、ご苦労様でした。この魚は、何て名前なの?仕入れて来たのも、あんまり見たことないような・・・。」

「大姫っていう魚だよ。沼津では、オゴとかオゴダイと呼ばれているよ。」

「へぇ~。」

「でもね、オゴダイという名前の魚もいて、

オゴダイの標準和名っていうか、正式名は、姫鯛(ヒメダイ)なんだけどね、ちょっと複雑かな。」

「要は、オオヒメとヒメダイがいて、別の魚ってことで、いいのかな?」

「BINGO!沼津では、区別されることが少ないね。オオヒメの写真と見比べると、

分かりやすいかな?」

「うん。ヒメダイの背びれは、黄色っぽいね。あと、尾びれの形が違うね。」

「仕入れる機会が少ない魚で、うっかり名前を間違えるちゃうけど、

尾びれと頭で、区別が出来るよ。」

「へぇ~。時季とか、旬ってあるの?」

「梅雨前から夏の終わりぐらいかな~。秋から春にかけては、あんまり見ないね。」

「ふぅ~ん。味は?」

「白身だから、美味しいよ。」

「今度、味見させて。」

「はいよ~。じゃあ、仕込みを始めるから、またね。」

「はぁ~い♬」 

一般的な魚と同じ様に、

鱗を取ったら、頭を落とし、はらわたを抜き、水洗いしたら、

三枚に卸しました。

その後、柵取りしたら、三枚

皮目に包丁を入れたら、

氷を敷いたバットに乗せ、

バーナーで炙ったら、

すぐに返し、

粗熱が取れたら、

余分な水分を拭き取り、キッチンペーパーに挟み、冷蔵庫へ。

ランチの営業が終わったら、

葉血引(ハチビキ)、蛍烏賊、釜揚げしらすと共に、四種類ということで、クワトロ丼に仕立てて、クオリティチェック。

これ以外には、今日は日の目を見ることなかった大姫ですが、明日のお祝いの御席の刺身に仕立てます。

その様子は、自分のSNSの投稿を御覧下さい。

セリ前に、静岡県御前崎産の葉血引(はちびき)

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3656回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

今朝、沼津魚市場に行くと、

静岡県御前崎産の葉血引(はちびき)が、

入荷していました。

仕分け終わった直後だったので、

この中から、良さげなものを1本選(よ)り、

秤にかけてもらうと、

2,3キロでした。

ちなみに、沼津でも水揚げされている葉血引は、

鯥(むつ)や、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG9401.jpg

目鯛(めだい)の外道として水揚げされるのが多く、そのため、水揚げ後の処理も良いので、状態が良いものが多いのです。

【佳肴 季凛】に戻り、葉血引の下処理をしようとすると、

ふぐ29匹衆がやって来て、「親方、おはようございます。」

「おはよう。」

「今朝は、葉血引を仕入れて来たんだね。葉血引を見たら、言いたかったことがあるんだけど、いいかな?」

「いいよ。」

「一匹でも、葉血引!僕たちは、とらふぐだけに、29匹!」

「やっぱりね。」

「読まれてた?」

「こっちから、言おうかと思ってたよ。」

「ありゃりゃ・・・。じゃあ、今日も頑張ってね~。」

「はいよ~。」

鱗を取ってくれるのは、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんで、この類の仕事は、殆どの場合、真由美さんです。

その後、自分が手直しをしたら、頭を落とし、はらわたを抜いたら、水洗いをし、

卸し、

骨付の半身の方は、針金を通し、

血を抜き、

骨に残っている血を取り除いたら、

キッチンペーパーに包み、弱めの真空パックをし、氷詰めにしておきました。

卸した片身は、

皮目に包丁を入れたら、氷を敷いたバットに乗せ、

バーナーで炙ったら、

すぐに返し、粗熱が取れたら、水気をふき取り、キッチンペーパーに挟み、冷蔵庫へ。

そして、ランチの営業が終わったら、

富山産の蛍烏賊(ほたるいか)、静岡県由比産の釜揚げしらすと共に、三色丼に仕立てて、三位一体(さんみいったい)の美味しさを堪能したのでした。

静岡・由比産のさばふぐ&南伊豆・妻良(めら)産の翻車魚(まんぼう)

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3653回目の今日も認(したた)めます。

今朝、沼津魚市場に着くと、

自分の買い番(47-9)が書かれていたさばふぐ(8,3キロ)が、

用意されていました。

このさばふぐは、桜海老(さくらえび)で有名な静岡県由比産のものです。

その後、構内を歩いていると、

ひときわ大きい魚が乗ったパレットが目に留まり、近づくと、

まんぼう(翻車魚)で、

南伊豆・妻良(めら)の定置網で、水揚げされ、まんぼうについては、後でお話しすることにします。

仕入れを終え、

【佳肴 季凛】に戻り、さばふぐの仕込みをしようとすると、「おはようございます、親方♬」と、チビふぐ達。

「おはよう。」

「久しぶりに、さばふぐを仕入れて来たね。」

「そうそう。4月の終わりぐらいから、由比の定置網が操業していなかったからね。」

「そうなんだぁ。さばふぐは僕たちの仲間だね。」

「フグ目フグ科だからね。さっきの写真のまんぼうも、実はフグ目なんだよ。」

「え~っ、そうなの!?初耳学。」

「自分もそうなんだけど、さっきも書いたけど、まんぼうの話は、さばふぐの仕込みが終わってからね。」

「引っ張るねぇ。」

「まぁまぁ、後で、御覧(ごろう)じろ。」

さばふぐは、

背びれと、

尻びれを切り落としたら、

頭の付根に包丁を入れたら、

頭ごと皮を剥き、このやり方は、ぐる剥きと呼ばれており、これをやってくれるのが、女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。

剥き終えたら、

真由美さんが水洗いしたものを、

自分が手直しをし、

洗い終えたら、

拭き上げたら、

唐揚げ用に包丁しました。

同じ形のものを並べ、

日付、個数を書いたら、

真空パックしておきました。

ところで、まんぼうですが、先程の写真を、

「♬ ウ~ マンボウ! 」と、Twitterに投稿したら、いいねをはじめ、リツイートをして下さる方が、多くいらっしゃいました。

その中には、まんぼうの研究者の方もいらっしゃり、その方が、御自身の研究に使いたいのことで、もちろん快諾。

さらに、その方のサイトを見ていたら、まんぼうは、フグ目マンボウ科ということを知りました。

ひれをパタパタさせて泳ぐ姿は、様々なふぐと同様で、さらに色々と探していると、まんぼうが捕食する動画も投稿されています。

海中に漂うような泳ぎ方をしていると思いきや、普通の魚のように泳ぎ、その動画については、こちらを御覧下さい。

最終的に、今朝のまんぼうは、静岡県のスーパーマーケートの鮮魚のお飾りとして陳列され、その様子は、Twitterで投稿されていました。

ちなみに、まんぼうは、食べることが出来る魚で、魚市場では、身、肝、腸などの部位に分けられて、売場に並ぶことがあり、自分も食べたことがあります。

これを機会に、まんぼうに興味が沸いたので、まんぼうが入荷していたら、久々に実食してみるつもりです。

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当店のお取り寄せや通販の商品などを召し上がった方々が、

【コエタス】というサイトで、投稿して下さっています。ご興味、ご関心がある方は、御覧下さい。

沼津魚市場と食遊市場の仕入れ

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3640回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

今日(4月29日)は、

祭日でしたが、

ホームグランドの沼津魚市場は、

開市日で、

他所からの入荷、地物の水揚げのどちらもまずまずでした。

ただ、GW(ゴールデンウィーク)前にして、昨日の休市日明けでありながらも、月末、休市日前ということもあり、

冷凍ものを扱う売場は静かで、それに連動するかのように、

宮崎県産の岩牡蛎(いわがき)をはじめ、自分の仕入れも少なめでした。

仕入れを終え、向かったのが、

車で15本ほどのところにある食遊市場で、野菜をはじめ、

食材などを仕入れ、こちらの仕入れの方が多く、中でも野菜の仕入れは、

このような感じで、【佳肴 季凛】に戻り、他の荷物を片付けていると、ミニふぐ達が、

「おはようございます、親方♬仕入れ、お疲れ様です。」

「おはよう。」

「このアスパラは、太いね。」

「直径が、

2センチくらいあって、

栃木県産だよ。」

「どんな料理にするの?」

「天ぷらだよ。」

「美味しそうだね。」

「今夜、お出しするから、それまでの楽しみにしていて。」

「はぁ~い。」

アスパラは、

根元の皮を剥き、4つに包丁したら、串を打ち、

天ぷらにすると、予定通り、ミニふぐ達がやって来て、「美味しそうだね、親方。」

「でもね、これより凄いアスパラがあるんだよ。」

「え゛~っ!?」

「片付が終わったら、そのブログのことを載せておくから、読んでみて。まだ、お客様の料理を出さなくてはならないから、離れていて。」

「はぁ~い。」

その凄いグリーンアスパラガスについて書いたのが、

『北海道・今金町産の極太のグリーアスパラガスの天ぷら』というお話しで、お読みになると、その違いをお分かり頂けるはずです。

ところで、GW期間中は、5月2日の月曜日も、

通常通り、営業しておりますが、仕入れの都合によっては、ご用意出来ない食材もございますので、ご理解の程、宜しくお願いします。

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刺身と西京焼用の鰆(さわら)は、三重県熊野灘産

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3635回目の今日も認(したた)めます。

今朝、

沼津魚市場に行くと、

三重県熊野灘産の鰆(さわら)が並んでいました。

焼物の中で、自分が最も好きな魚が、鰆の西京焼ですので、仕入れる必要がなくても、足を止めざるを得ません。

西京焼用に仕込んだものがあったものの、刺身用にする魚の仕入れをしなくてはならなかったので、 状態を確認することにしました。

3キロ台が、

4キロ台のものが、

それぞれ3本ずつあり、

4,4キロのものを仕入れることにしたのですが、3キロ台のものは、最初から素通りです。

というのも、3キロ台と4キロ以上の鰆を比べると、脂の乗り、身質など、全ての点で、全くの別物だからで、自分にとっての鰆は、最低でも4、0キロないと、鰆とは呼ぶことが出来ません。

『佳肴 季凛』に戻り、鰆の仕込みを始め、頭を落とした時点で、乳白色をしていたので、脂があることが確認出来、水洗いをすると、

再確認出来ました。

鰆は、魚の中でも、最も身割れしやすい魚なので、

卸す時には、

細心の注意が必要で、身割れさせることなく、卸すことが出来、ひと安心。

上身(頭を左にした時に、上になる身)から、切身にしていったのですが、

尾に近くなり、形の良い切身が取れそうもなくなった部分を、刺身用にすることにしました。

もう半身つまり、下身の方は、

上身の尾の部分と同じような位置で包丁し、

キッチンペーパーで挟み、

冷蔵庫へしまうことにし、仮に刺身として使わなくても、お弁当用の西京焼するので、このような方法を取ったのです。

西京焼用に切身にすると、

チビふぐ三羽烏がやって来て、

「おはようございます、親方。」

「おはよう。」

「親方が鰆を好きなのは、前々から知っているんだけど、どうして、

通販や持ち帰り用の【西京漬】には、並んでいないの?」

「実は、お客さんにも言われたことが、何度もあるよ。」

「やっぱりね。」

「鰆の美味しい時季って、限られていて、本当に良い鰆を仕入れて、納得がいくものを仕込むと、商品化するのは、すごい難しいことだからだよ。」

「なるほど~。春ってついているから、春が一番美味しいの?」

「いやいや、寒鰆(かんざわら)っていう呼び方もあるくらいだから、12月から3月くらいまでかな。」

「へぇ~。あと、商品化しない理由もあるの?」

「自分が気に入って仕込んだものだから、焼き上げるところまで、見ていたいっていう半分冗談、半分本気というのもあるね。」

「いやいや、親方のことだから、本気じゃないの?」

「どうだろうねぇ~。そんなことより、仕込みをするから、これにて解散。」

「はぁ~い♬」

切身にしたら、

有機JAS認証済の西京味噌をベースにしたお手製の西京味噌と共に、袋に入れ、冷蔵庫にしまい、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんと、

掃除をし、その合間に、

出汁を取るため、あらの部分も焼いておきました。

ランチの営業が終わると、刺身用の魚の手持ちが不安になったので、サブとして用意しておいた鰆の皮目を炙っておくと、今朝の仕入れが功を奏し、

今夜の会席料理の刺身として、

焼津産の鯵(あじ)、富山産の蛍烏賊(ほたるいか)、湯葉と共に、お客様のもとへ。

そんな合間を見ながら、

鰆の真空パックし、天然のとらふぐ命の陰に隠れた鰆命の自分の一日が終わったのでした。

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