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もっとおいしいお話し

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3日間の沼津魚市場の各売場を、見比べてみよう

Vol.4151

いらっしゃいませ


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい美味しい日本料理”

を信条とし


天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の

志村弘信です。


今日(9月20日)は

この3日間の

魚市場の水揚げ、入荷状況を

見比べてみましょう。 


今朝、沼津魚市場から戻って来ると


「おはよう、親方🐡

仕入れは、これだけ?」

「おはよう🐡

そうだけど、だめ?(笑)」


仕入れて来たのは

小鍋用のめかぶと


【西京漬】用の鯖(さば)です。



「だめも何も

使うのは親方だし・・・。」

「一昨日、昨日、今日って

3日連続だし

そういう流れでの仕入れだから

自分の中では問題ないよ。」

「そうだよねぇ。」


今お話ししたように

3日連続で仕入れに行くと

その日によって

入荷、水揚げ状況は様々です。


普通に生活している限りは

天気だけを気にすれば

構いませんが


魚というか海は

天気の一部とは言え

風に加えて

潮の流れによって

大きな違いがあります。


沼津魚市場のメインの売場である【INO(イーノ)】

の各売場の写真を

定点観測的に

御覧ください。 


◆活魚売場


 ・18日


 ・19日


 ・20日

 

18日と19日では

半分くらいの差があります。

19日は地物の水揚げが少なく

送りと呼ばれ

他所から入荷してくる魚が僅かでした。

また、20日は

殆どが地物で

網で覆ってあるのは

送りでもある

茨城産の伊勢海老です。



◆東、西、南伊豆方面の魚の売場

 ・18日


  ・19日


 ・20日



19日は、この後に

西伊豆方面の金目鯛(きんめだい)の

仕分けをし

そこそこの入荷だったようです。

20日のブルーシートは

熱海市網代(あじろ)の

黄肌鮪(きはだまぐろ)が

その入荷するとのことで

その前に自分は撤収。 



◆陸送便の売場

 ・18日


 ・19日


 ・20日


陸送便の売場は

全国各地から送られてくる魚の売場です。

なので、入荷して来る魚は

前日か前々日の水揚げの魚になります。 

20日が少ないのは

19日の水揚げが少なかったからです。 


◆沼津近隣の魚の売場


 ・18日


 ・19日


 ・20日

 
18日がもっと多く


カラフルなざるに入っているのは

戸田(へだ)のトロール漁(底引網漁)で

水揚げされた海老(えび)

蟹(かに)を中心とした魚介類です。


この売場で

昨日仕入れたのが

南伊豆・妻良(めら)産の

錘鰤(つむぶり)です。 


で、昨日

錘鰤を見たミニふぐちゃんが

「ツムブリを仕入れて来たの

久々じゃね?」

と、訊いてきました。

「そうだね。

たまには見ていたけど

少なかったからねぇ。」

「時季で

そんなに変わるもんなの?」

「変わるよ。

今日も

あったけど

南伊豆のだったよ。」

「ってことは

今が旬?」

「どうなんだろう?」

「変な言い方だけど・・・。」

「旬=沢山獲れる

っていうのは

間違ってはいないけど

何か違うような気がするんだよ。」

「どういうこと?」

「旬って

人間が勝手に決めたことで

自然界には

当てはまらないって思うんだよね。

そもそも、魚って

獲りに行かなきゃならないものだし

ましてや、狙っても獲れない場合もあるしね。」


「分かるような

分かんないような・・・。」

「潮の流れで

獲れる魚も変わるし

海の中のことは

全く分かんないからね。」

「確かに、そうだよね。」

「だから、この3日間に限らず

まめに市場に行くようにしていると

色んなことを覚えるんだよ。」

「そうなんだぁ。」

「特に、近隣の魚の売場

伊豆方面の魚の売場

活魚売場で仕入れるのは

刺身用の魚だから

要チェックの売場なんだよ。」


「じゃあ、陸送便の売場で仕入れるのは?」

「一番多いのは

【鰯の丸煮】用の真鰯(まいわし)とか

鰯の丸煮


コース料理の西京焼用の鰆とか


あとは、似たようなものだけど

佳肴 季凛 謹製 西京漬け

【西京漬】用の鰤(ぶり)ってとこかな。」


「市場に来る人達って

親方みたいな仕入れの仕方なの?」


「違うよ。

魚屋さんと料理人じゃ

全く違うし

料理人でも

使い勝手は色々だからね。

あと、好みの魚も色々だから

料理人の数だけ

仕入れの仕方があると思うよ。」


「料理人によって違うっていうのは

面白いね。」

「まぁ、市場に来ている人に限った場合だよ。

町の魚屋さんから仕入れている人もいるけど

その人達とは

接点がないから

全く分かんないね。」

「そうなんだぁ。」

「人それぞれ

やり方があるし

自分の場合

東京・新宿の鮨屋の時から

築地に行って仕入れることが

スタートだったから

今でも変わらないんだよね。」

「親方の料理人の歴史は

ずっと市場と一緒なの?」

「いや、料理屋(東京・赤坂)と

旅館(浜松)にいた時は

注文した魚が届いただけだから

その間のブランクはあるよ。」

「その頃はつまらなかったんじゃない?」

「そうだね。

で、こっちに戻って来てから

市場通いが復活したんだよ。

20年ちょっとになるかな。」

「人に歴史ありってやつじゃん!」

「気の利いたこと

知っているじゃん。」

「えへへ・・・。」


今お話ししたように

自分の料理人の歴史は

魚市場に通うことと共にあります。

これこそが

自分の原点ゆえ

それを忘れないのは言うまでもありません。 


さらに、魚菜食文化である日本料理の伝統と

マクロビオテイック(玄米菜食)を合わせた

“身体に優しい、美味しい日本料理”の魅力を

伝え続けます。


「今日のお弁当も、んまそう😋

そんじゃ、また明日🐡」 by ふぐとらちゃん


☆★☆ 【コエタス】 ★☆★

当店のお取り寄せや

通販の商品などを

召し上がった方々が

【コエタス】というサイトで

投稿して下さっています。

ご興味、ご関心がある方は

是非、御覧下さい。

血抜き、氷詰めした地物の葉血引(はちびき)

Vol.4146

いらっしゃいませ


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志村弘信です。


今日(9月15日)は

地物の葉血引(はちびき)を

日持ちさせる方法についてです。





「おはよう、親方🐡

仕入れ、お疲れ様~♬

今日は、戻って来るのが

遅めじゃね?」

「おはよう🐡

遅いってほどでもないけど

遅めだね。」


熱血君が言うように


戻って来たのが

8時過ぎですから

30分から1時間は遅めで


遅めだったのは

食遊市場に寄ってきたからです。

食遊市場は

沼津魚市場から車で15分程のところにあります。

また、野菜、肉をはじめ

様々な食材を売っている

ショッピングモールのような施設です。


そんな今朝の流れは

4時半前に

魚市場に着きました。

御覧のように

仕入れに来ている人は

殆どいません。 


早く来たのは

自分好みの魚を見つけるためで

あったのは

沼津近隣の漁船が水揚げする

地物の魚の売場に並んでいた

葉血引(はちびき)だけでした。



とは言え

競りが始まるのは5時45分ですので

1時間もありました。



せっかちな自分は

この間に

食遊市場へ行こうかと思ったのですが


葉血引を仕入れられなかった場合

次の作戦もあるので


構内を


どこそこ物色するも


自分好みのものは無し。

ところで

この2、3年の間

魚市場に来る回数が増えたので

沼津近隣、東伊豆、南伊豆方面の魚を

目にする機会が増えました。


そのため、地物の魚の旬というか

獲れる時季を覚えたので


たかが1、2か月の間でも

水揚げされる魚の種類が変わることを知り

魚市場へ来て

地物の魚を見ることが

それこそ、目から鱗状態。 


そんなこんなで

葉血引を、無事にGETし

6時前ということもあり

戻ったのが

8時過ぎだったのです。 



「そういう流れで

遅くなったんだね。」

「そういうわけね。」 


葉血引は水洗いしたら


中骨に残っている血痕などを

取り除き


腹と


尾から


金串などを差し

血を抜きました。



「どうして、こんなことするの?」


「明後日使う魚だから

持たせるためだよ。

血が残っていると

鮮度が落ちやすいし

生臭みが残りやすいしね。

その日に卸して使うなら

ここまでする必要はないけどね。」

「ふぅ~ん。色んなやり方があるんだね。」


腹にキッチンペーパーを詰め

身を包んだら

真空パックし

氷詰めしておきました。 

血抜き、氷詰めをすることで

普通の冷蔵保存するよりも

3~5倍、鮮度を保つことが出来ます。

もっとも、この目方なら

日曜日分で、

ちょうど使い切れそうで

ひと安心し

市場皆勤一週間が

無事に終わったのでした。



「明日、明後日は市場が休みだね。

そんじゃ、また🐡」 by ふぐとらちゃん

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休日出勤日の仕入れは、葉血引(はちびき)&鱧(はも)

Vol.4142

いらっしゃいませ


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今日(9月11日)は

休日出勤日に仕入れた

葉血引(はちびき)と鱧(はも)について

お話しします。 

明日は、沼津魚市場が休市日なので

沼津魚市場へ。 

そんな今朝の仕入れは

下田産の葉血引(はちびき)で

計量直後だったこともあり


2,2キロのものを

GET! 

その後、活魚売場に行くと

活〆の鱧(はも)が1本あり

GET!

御覧のように

山口県産です。


最低限の仕入れにしたのは

定休日だっただけでなく

早い時間の引き渡しのお弁当のご注文を

頂いていたからです。 

なので、魚市場を出た時は

夜明け前で

『佳肴 季凛』に戻ったのは

6時前。 

そんな時間ですので

熱血君はZZZ・・・😪 

そんな様子を尻目に

お弁当に取り掛かり

お弁当は

こんな風に仕上がりました。

仕上がった頃には

熱血君も起きており

「おはよう、親方🐡

お弁当が仕上がったんだね。」

「おはよう🐡

6時過ぎから始めたんだもん

当然だよ。」

「そうだよね~。

よく見ると

今日のお弁当に

海老が入っていなけど・・・。」

「そういう注文だったからだよ。

そんなことより

仕込みを始めるよ。」

「はぁ~い。

でも、お弁当が気になるから

明日、話してよ。」

「分かったよ。」


魚を見た熱血君曰く

「一匹だけど

ハチビキじゃん!」

「・・・・・。」

「無反応だけど、親方。」

「どう反応したらいいか

迷っているんだよね。」

「はぁ~。」 


水洗いを終えたら


先ずは

鱧。

普段なら

骨切りをするのですが

定休日ですので

骨切りもお休みにしました。

葉血引は


半身だけ卸したら

骨付の身の方の中骨

金串を刺すと


「親方

何をやっているの?」

と、熱血君。

「こうすると

中骨に残っている血が抜けるから

身持ちも良くなるんだよ。」

「どういうこと?」

「魚の鮮度の大敵なのが

内臓、鱗(うろこ)で

血も内臓みたいなものだから

出来るだけ早く

取り除く方がいいんだよ。」

「あっ、内臓とかが

生臭いの原因ってこと?」

「鋭い!

【Telop_B054】動く一言テロップ「正解・不正解」 - TELOPICT.com / 動くイラスト・アニメーションフリー素材

そうだよ。」

「わぁ~い♬」 


骨付の身の方は

キッチンペーパーで包み

弱めの真空パックをし

氷詰めに。


キッチンペーパーに挟み



氷詰めにすることで

温度が0度に保たれるだけでなく

適度な湿度もあるので

身持ちは3~5倍になるのです。 

卸し身の鱧と葉血引だけでなく

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG7586.jpg


鱧と葉血引のあらも

冷蔵庫へ。

この後

包丁を砥ぎ終えたのは

まだ10時半前で


「真由美さんが

駐車場の草取りをしているけど・・・。」

と、熱血君。 

真由美さんとは

女将兼愛妻(!?)のことです。


すべき仕事も終えたので

自分も参戦。 

「沢山取れたね。

真由美さん、親方

休日出勤、お疲れ様~♬」 

「お疲れさん

今度は熱血君も

手伝ってね・・・♬」

と、真由美さん。

「そうだね。」

「来週の月曜日は

次の日のお弁当の仕込みがあるから

私の代わりに、お願いね。」

「え゛っ!?

三連休の最後なのに・・・。」

こうして

休日出勤の半日が終わったのでした。 


「休みでも

『西京漬』の発送をするんだね。

そんじゃ、また明日🐡


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今日の薄造りは、地物の胡盧鯛(ころだい)

Vol.4132

いらっしゃいませ


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志村弘信です。


今日(9月1日)は

地物の胡蘆鯛(ころだい)について

お話しします。 




「お弁当が仕上がったから

これから、仕込みだね、親方。」

と、ふぐとらちゃん。

そんな今日のお弁当が

こちらです。



仕込みを始めると


「おはよう、親方🐡

この人、初めて見るんだけど・・・。」

と、ふぐとらちゃん。 


「そうかも。

実は、初めて仕入れたんだよ。」

と、返答。 


「そうなんだぁ。

で、何て名前?」

「胡蘆鯛。」

「読めないよぉ~。」

「コロダイ。」

「ふぅ~ん。

前から思っていたんだけど

親方って

魚の名前をカタカナで書くことをしないよね?」

「基本的にはしないね。」

「どうしてなの?」

「カタカナだと

もろに魚だから。」

「魚は魚じゃないの?」

「自分にとっての魚は

料理になった状態の魚なんだよね。

要は、献立に書く場合

カタカナだと

魚そのものになっちゃうからだよ。」

「分かるような

分かんないような・・・。」

「今朝は

胡蘆鯛だけじゃなく

鱧(はも)も仕入れたんだけど

ハモ料理って書いてあるのと

鱧料理って書いてあるの

どっちが美味しいそうに思える?」

「鱧!」

「しかも、鱧って

魚へんに豊だから

さらに、美味しく感じない?」

「あぁ~、確かに。」

「漢字で書くと

その食材の名前の意味とかも分かるじゃん。

そもそも、日本料理の献立(お品書き)は

漢字で書くのが一般的なんだけどね。」

「そういうことね。

でも、僕達は分かんないから

カタカナでもいいんでしょ?」

「もちろん。」

「卸すところからの話だけじゃ

つまんないから

市場にいた時のことから

話してよ。」

「え゛っ!?」

「本当は

そのつもりなんでしょ?(笑)」

「・・・・・。」

「やっぱりねぇ~♬」 


ということで

時計の針を戻すと

What is both free and priceless?


今朝の沼津魚市場の活魚売場に

戻りました。

生簀には

1,9キロの胡蘆鯛(ころだい)。

冨久豊とは

ふくほうまるの略で

沼津市西浦の定置網漁の漁船です。 


競りの結果

無事に

GET! 

一番の特徴が

腹の一部を除き

全身にオレンジ色の斑点が

散らばっていることです。

胡蘆鯛に似ているのが

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG4036.jpg


何度も仕入れたことのある

胡椒鯛(こしょうだい)で


詳しいことは

こちらを👇




活かしたまま

持ち帰ったら

頭の付根に包丁を入れたら


氷入りの海水へ。

続いて

鱧も〆


同じく海水へ。

海水の中に氷が入っているのは

締めた直後に

魚の体温が上がって

身が焼けてしまうのを

防ぐためです。

しばらくしたら

脊髄から細い針金を通し

神経を抜きます。


こうすることで

死後硬直を遅らせ

鮮度を保つためです。

鱧も同じく

神経を抜いておきました。 

5分程度したら

取り出し



鱗(うろこ)を取り

はらわたを抜き

水洗いしたら


三枚に卸し

キッチンペーパーではさみ

冷蔵庫へ。

コショウダイの身👇と比べると

コロダイの方が

いくらか白っぽい感じです。

皮を引いたものを比べてみます。

・コロダイ


・コショウダイ


皮目の赤い模様に

若干の違いがあります。 


よく見なければ

分からないレベルです。

今度は薄造りにしたものを並べてみます。

・コロダイ


・コショウダイ


厚さも違いますが

白い部分に若干の違いがあります。 



「味には違いがあるの?」

「この場で比べたわけじゃないけど

コショウダイの方が

少しクセがあるような感じかな。」

「クセって?」

「磯魚っぽい感じだね。」

「そんなに変わらないの?」

「変わらないって言えば

変わらないけど

違いはあるよ。」

「へぇ~。」

「料理の道に転がったのが

東京の鮨屋だったのは

知っているよね?」

「うん、知っているよ。」

「その鮨屋は

常時、5種類くらいの白身を

当時の築地で仕入れていたから

白身に詳しくなったんだよ。

しかも、全部活かし。」

「全部、活かしって、凄いじゃん。

で、どれくらいの種類?」

「20種類以上は

覚えたような。」

「そんなに!?」

「羽太(ハタ)って訊いたことある?」

「あるよ。

色んなのがいるんだよね。」

「そうだよ。

アカハタ、キジハタ、マハタ、アズキハタ・・・。

ともかく沢山なんだけど

それぞれに違って

面白かったなぁ。」

「味も違うんでしょ?」

「コロダイとコショウダイみたいにね。」

「じゃあ、白身って

親方の原点みたいじゃん。」

「そうだね。

沼津の市場は

漁港も一緒だから

珍しい魚もいたりするのが

楽しいね。」

「だから、一番最初に

活魚売場に行くし

仕入れるものが無くても

生簀を見ないわけにはいかないんだよ。」

「なるほどね。

“三つ子の魂百まで”だね。」

「そうだね。

何でもかんでも知りたがりの性分だから

自分の練習のために

色んな白身を買って

卸したり、鮨にしたなぁ。」

「そんなことまで!?」

「そうだよ。

時には、店で使う白身よりも高いもので

練習したりしたこともあったよ。」

「そこまで・・・。」

「人間なんて生臭い生き物だから

自分のお金で買ったものは

大事にするから

その方が覚えが早いんだよ。」

「へぇ~。

それは、白身だけなの?」


「いやいや、貝類とかも

そうやったことがあるよ。


ただ、目方があるものとかは

買ったことがないけどね。


それでも、単価が高くても

目方が小さいものなら

金額そのものは高くならないから

そういうものも

よく買ってみたよ。」


「練習のために

市場に行ってたりして・・・。」

「店の仕事ついでだけど

そういう楽しみもなきゃ

面白味に欠けるじゃん。」

「そういうのって

大切だよね。」

「そういうのは今でもあるから

知らない魚は

つい仕入れちゃうんだよね。」

「永遠の若造だね♬」

「そうだね。」


魚に限らず

鮮度が良い食材を求めるためには

一切の妥協は出来ません。

それが自分の原点である以上

そこを貫き続けます。


「アイス用の桃🍑

シャインマスカット🍇を仕込んだんだね。

そんじゃ、また🐡」 by 熱血君


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皮剥(かわはぎ)同様、肝が美味しい薄葉剥(うすばはぎ)

Vol.4131

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今日(8月31日)は

薄葉剥(うすばはぎ)について

お話しします。 


昨日


沼津魚市場の活魚売場に行くと


地物の漁船

冨久豊丸(ふくほうまる)が

水揚げした薄葉剥(うすばはぎ)が

並んでいました。


薄葉剥というのは

標準和名=正式名ですが

沼津では


ウチワなのは

その姿形を見れば

一目瞭然。 


沼津ではウチワですが

地方によっては

ラケットであったり

ハゴイタ(羽子板)です。

沖縄では

三線 合成皮 | 三味線と三線の販売 三味線教室/しゃみせん楽家

伝統楽器の三線(さんしん)にちなんで

サンシンと呼ばれています。 

お気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが

カワハギの形態写真

皮剥(カワハギ)の仲間です。 

計量前だったこともあり


1,5キロのものをGETし


活かしたまま

持ち帰ることに。


薄葉剥を見た熱血君曰く

案の定

「この魚は・・・?」


ということで

👆の説明をしてあげました。 




取り出した薄葉剥の頭の付根に


包丁を入れたら

血抜きのため

氷入りの海水へ。 

目を隠してあるのは

暴れないようにするためです。

また、氷を入れてあるのは

締めると

体温が上昇して

身が焼けてしまうのを

防ぐためです。

海水に入れた後

神経を抜いておきました。

神経を抜くのは

死後硬直を遅らせるためで

こうすると

鮮度を保つことが出来ます。 

よく訊かれるのが

「血抜きと神経抜きの

どっちを優先すれば

いいの?」という質問です。

答はズバリ

血抜きです。 

魚の生臭さは

内臓、鱗(うろこ)にあり

それらを処理すれば

生臭いということはありません。


血液は内臓の一部とも考えられるので

血抜きの方が

大事なのです。 


「カワハギみたいに

皮が厚いね。」

「そうだよ。

下あごにところに包丁を入れたら

頭だけ

手で外します。 


同時に、内臓も取り出し

肝(肝臓)だけは

傷つけないようにします。


皮剥の仲間だけあって

肝の美味しさは

かなりものです。 

肝の下処理は

後ほど・・・。


頭の方から

皮を掴み

はがし


頭も同様に

はがします。

水洗いをし

頭と胴体を比べると

頭の長さは

胴体の3分の2。

三枚に卸したら


腹骨を欠き


血合い骨を抜きます。

抜くのは

血合い骨を外して

背と腹の節(ふし)に分けると

血合い骨の部分を使えないからです。 


その後

キッチンペーパーに挟み


冷蔵庫へ。 


そして、肝の下処理です。

血痕などを取り除いたら


盆ざるに乗せ

軽く塩を振り

塩が溶けたら


水洗いし


生臭みを取るため

日本酒で洗ったら

10分ほど蒸すと

このように。

これを

裏漉したら



土佐醤油を合わせると


肝醤油が

出来上がります。

 ※土佐醤油については

こちらを👇



刺身に仕立てる時は

身についている薄い皮を引き

同じような身の構造をしているのが

フグ類で

薄い皮のことを身皮と呼んでいます。

なので、薄葉剝をはじめとするカワハギ類と

フグ類は近い種類です。

さらに言うと

骨格と筋肉の構造も似ているのですが

フグ類は肋骨(ろっこつ)がありません。



今回は薄めの味にし

硬めにしてあるので

山葵(わさび)同様

刺身に添えて

召し上がって頂くようにし

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sRIMG6587.jpg

今夜の会席料理の刺身で

お出ししました。 


「んまそう!

三種盛みたいな刺身もいいけど

こういう刺身だと

雰囲気が変わっていいよね~。」


「肝の濃厚な味が

何とも言えないよ。

皮剥の肝には劣るけど

十分美味しいよ。」

「カワハギの肝って

そんなに美味しいの?」

「美味しいよ。

魚の中では

一、二を争うかもよ。」

「はぁ~

・・・・・🤤


「三種盛って

今日のランチみたいなのでしょ? 」

「そうそう。

炙ってあるのは

昨日のオアカアジ?」

※昨日の尾赤鯵(おあかあじ)については

こちらを👇


「そうだよ。」

「ウスバハギもオアカアジも

親方が市場で仕入れた魚だから

自信ありでしょ?」

「もちろん!

行った時に

気に入った魚を仕入れて

料理に仕立てるのは

楽しいじゃん。」

「わかる、わかる♬

話をしていて

楽しそうだもん。」 


「市場に行っての出たとこ勝負は

ドキドキするけど

やめられないよ。

ただ、思うような魚が無かったり

予想以上の高値になるのは

痺れるけど・・・。」


「でも、その痺れ具合も

楽しんでいるんじゃね?」

「まぁね。(笑)」 


今お話ししたように

薄造りに仕立てることが出来るのは

仕入れた当日だけです。 

また、ご予約を頂いても

入荷、水揚げ状況によっては

ご用意が出来ません。 


ただ、ご予約の際に

ご希望をお申し付け下されば

可能な限り

対応させて頂きますので

お気軽にお問い合わせ下さい。

「明日発送する敬老の日ギフトじゃん!

そんじゃ、また🐡」 by ふぐとらちゃん


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沼津初入港の千葉県の漁船

Vol.4130

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今日(8月30日)は


沼津初入港の千葉県の漁船について

お話しします。


今朝、沼津魚市場から戻って来ると

熱血君が


「おはよう、親方🐡

今日は、オアカアジを仕入れ来たんだね。」

「そうだよ。」

「尻尾が赤いから

オアカアジなんだよね。」

「そうなんだけど

正式には

オアカムロ(尾赤鰘)っていうんだよ。」

「へぇ~、そうなんだぁ。」

「ついでに言うと

正式名のことを

標準和名っていうんだけど

沼津じゃ、オアカアジとか

オアカって呼んでいるね。」

「ふぅ~ん。

で、今日のオアカアジ

いつものより

デカくね?」

「大きいよ。

1キロあるからね。

普段、入荷しているサイズは

4~500グラムくらいかな。

3キロ入りで、6~7本ぐらいだからね。」

「ってことは、倍じゃん!」

「そういうことになるね。」

「たまたま、デカかったってこと?」


「っていうか

今日の尾赤鯵の漁場(ぎょば)が

南の方だったからだよ。」

 ※漁場とは、漁獲海域のことです。


「どういうこと?」

「じゃあ、話してあげるよ。」

「わぁ~い。」


ということで

人生は無駄な事だらけ?先延ばしすると無駄に時間を過ごす? | ayuami


時計の針を

市場時間に戻します。


今朝の5時前の沼津魚市場です。


秋の気配も感じられつつあるので

富士山もそれらしい雰囲気です。 


そんな今朝


岸壁に泊まっていたのは

2隻の漁船。


左側が

勝浦

右側が

鴨川の漁船で

どちらも千葉県です。 

これまでに

和歌山県、三重県、宮崎県などの

漁船を見たことがありますが

千葉県のものは初めてなので

売場の担当者に訊くと

初めてとのこと。

つまり、沼津デビュー

ということになります。 


程なくすると

船から魚が揚げられて来ました。 

揚げられたきたのは

標準和名ハマダイ(浜鯛)にして

ローカルネーム@沼津は

オナガダイ(尾長鯛)です。 

普段


沼津で見るものよりも大きく


大きいものだと

7キロUP。

普段見るサイズは

2~5キロと様々で

MAX5キロが

いいところです。

また

アオダイ(青鯛)も

一般サイズ(0,5~1キロ)の

倍くらい。


葉血引(ハチビキ)の場合


沼津で水揚げされるもので

一番大きいところで

4~5キロですが

そのひと回り

大きい感じでした。 


自分が仕入れた尾赤鯵は

これらではありませんが


それよりも大きいものもあり

約1,5キロにして

普通サイズの3倍。

そもそも、ここまでの3Lサイズが揃うのか

気になっていると

知り合いの漁師に訊いてみると

「漁場が島よりも

南だからだよ。」

漁師が開いているのは

海図

つまり、海の地図です👇



島より南・・・?

暗号のように聞こえるかもしれませんが

伊豆七島よりも南

という意味です 

 ※伊豆七島は

  ①大島 ②三宅島 ③神津島 ④式根島

  ⑤利島 ⑥新島 ⑦御蔵島 です


「島よりも下(南)ってことは

小笠原の方?」

「そこまではいかないだろうけど・・・。」

「じゃあ、どれくらい?」

「300から400キロ

ってとこかなぁ。」

「あ゛~っ!?

キーワードは「変化」ファミ片を学んで変わったこと | さいたま市大宮区お片付けサポート★ママのお悩み解決します!


ってことは

沼津から名古屋までじゃん!」

「そうだね。」

「で、どれくらいかかるの?」

「二昼夜。」

「え゛~っ

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丸二日?」

「丸一日でも行けるけど

燃料がかかっちゃうから

そのスピードだな。」

「自分には無理だよ。」

「あはは・・・。」

「でさぁ、南の方は

そんなに大きい魚が集まるもんなの?」

「っていうか

獲りに行かないから

デカい魚が多いんだよ。」

「そうなんだぁ~。」

その後

良さげな尾赤鯵を

秤にかけてもらいました。


ということで

初心者でもわかる!リセット狙いが勝てる理由とは? | パチスロメソッド

時計をリセット。


ところで

魚のサイスと言えば

普通に入荷してくる魚の多く

というより、殆どが

かつてのサイズよりも

小さくなっています。


獲り過ぎというのが

原因の一つなのは

間違いありません。

自分が使う魚の中でも

その最たる例が

【西京漬】用の銀鱈(ぎんだら)で

今、自分が使っている銀鱈は

1本の目方が2キロ前後のものです。

自分が、和食の道に転がった頃(25年くらい前)

大きいサイズだと

4~5キロくらいでした。

なので、今のサイズは

約半分。

それくらい、水産資源というものが

枯渇しているのです。 

 ※【西京漬】

佳肴 季凛 謹製 西京漬け



人が行かない場所=未開の地 には

大きいものや

珍しいものがいるのは

それこそ、自然のことかもしれません。 


珍しいと言えば

こんな魚①にはじまり


こんな魚②やら


こんな魚③までも



当然分からないので

こういう時は

三重県熊野の魚屋さんの出番です。

曰く① ナガサキフエダイかと・・・

ナガサキフエダイの形態写真



曰く② ハナフエダイかと・・・

ハナフエダイの形態写真


曰く③ タチモドキ。

タチモドキの形態写真


詳しい魚屋さんでも

①と②については「かと」


それほど、珍しい魚なのは

間違いありません。 

尾赤鯵も含め

数枚の写真を見て



そして


特大の尾赤鯵(あじ)は


かくかく


しかじかで


酢〆にし


詳しい仕込み方については

こちらを👇


今朝の仕入れは

これまでにない経験が出来ました。

通い続けて20年以上経ちますが

まだまだ知らないことばかりです。

料理の道は、長くて険し。

これまで同様

学び続ける姿勢を失うことなく

日々の仕事に臨みます。 


「明日は、この魚の話をしてね。

そんじゃ、また🐡

御殿場の『とらや工房』と鮨屋時代の氷

Vol.4128

いらっしゃいませ


マクロビオティック(玄米菜食)

基本に据えた 

“身体に優しい美味しい日本料理”

を信条とし


天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を

こよなく愛す

【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の

志村弘信です。


「親方、今日は真由美さんと

出掛けたの?

これだね👆

「そうだよ。」

「どうだった?」

「どうって程でもないけど

じゃあ、今日は休みだし

ゆるめの話にするから

お出掛けの様子を話すよ。」

「はぁ~い♬」


ということで

今日(8月28日)は


静岡県御殿場市にある

『とらや工房』へ出掛けた様子

についてお話しします。


御殿場市は『佳肴 季凛』のある富士市から

高速で40分程の距離です。

駐車場に車を停めると

こちらの看板が👇 


『東山旧岸邸』とあるように

総理大臣を務めた岸信介の自邸です。

その後、御殿場市に寄贈され

羊羹(ようかん)で有名な『とらや』が

管理運営を行っているとのこと。 


分かりやすくするため

『とらや工房』の

ホームページにある地図を拝借します👇


5分程度歩くと

山門をくぐり



程なくすると


工房へ。



山育ちなので

竹林や雑木林が

原風景の自分にとっては

珍しいものではないものの

都会からの来場者の方にとっては

一興の空間とも言えます。

折角なので

ティータイム。 


大福(写真 手前)と葛まんじゅう(同 奥)と

温かいお茶を注文し

お替りの冷茶を頼み

中に入っていた氷に

ちょっとした気遣いが・・・。


その気遣いとは


大きい氷だけは

氷屋の氷を砕(くだ)いたものを

使っていたことでした。


氷屋の氷とは

こちら👆(ネットより拝借)

製氷機の氷とは違って

溶けにくいのが一番の特徴です。


こういう氷を見て

思いだすのが

料理の世界の振り出しだった

東京・新宿の鮨屋です。

その鮨屋は

ねたケースだけでなく、冷蔵庫も

氷だけのものでした。


毎朝、氷屋が来て

ねたケース用に氷を切ります。

こんな感じ。(こちらもネットより拝借)


冷蔵庫には

大きいままの氷を入れます。

冷蔵庫はこんな感じ👇

(これまたネットより拝借)

その鮨屋のねたケースと冷蔵庫は

特注品でした。

特注とは言っても

ねたケースと冷蔵庫の金額は

それほどではないものの

一日あたりの氷代が

3000円くらいだったはずです。


さらに、夏場は4~5割増しくらい

だったような・・・。

定休日は氷を買わないので

一か月25日で計算すると

一か月の氷代が

75000円。


夏場の3か月が

10000円越え!



ですので

一年の氷代だけで

75000×9=675000円

+(プラス)

100000×3=300000円


ということは

一年間で約1000000円!

100万円なので

立ちます!

これだけあれば

ねたケースも冷蔵庫も

買うことが可能です。 


氷で保存する状態は

凍らない0度なので

食品中のすみずみまでに

水分が行き渡り

みずみずしい状態が保たれます。 

また、氷温状態の食材は

「凍るまい」という根性で

細胞内のでんぷん、たんぱく質を分解し

不凍物質を作り出すのです。

この不凍物質は

遊離アミノ酸類、糖類などのうまみ成分で

これらが増すことで

味が良くなります。 

さらに、氷温では

有害微生物が増えにくいため

衛生的に安全な状態で

保存が可能です。 


結果として

通常の冷蔵状態よりも

3~5倍、鮮度が長持ちします。 


ここまでお話しして

思い出したのが

氷当番のことです。

氷当番とは

ゴールデンウィークと

お盆休み中に

氷屋に来てもらって

氷を冷蔵庫に入れてもらうことです。

ただ、休業日なので

ねたケース分はありません。


連休のど真ん中に

当番にあたることもあったものの

従業員3、4人で話し合いの上なので

特に問題はありませんでした。

また、正月休みは

気温が低いので

氷当番は無し。


「そんな思い出があったんだぁ~。」



「そうだよ。

冷茶の氷から

こんなにまで脱線するとは

思わなかったよ。」

「僕達も夫婦デートの話で

お腹一杯になっちゃうかと

思っていたけど・・・。(笑)」 

「なんじゃ、それ。(笑)

この後

岸邸を外から眺めて、撤収。」

「氷の話も出て来たから

思ったよりも

ゆるい話じゃなかったじゃん。」

「そうだね。

まぁ、休みだから

この辺でお仕舞にするかな。」

「それにしても

親方と真由美さんは

こんな感じかな・・・。」

「大人をからかわないの!(笑)」

「はぁ~い♬」 


ゆるい話のつもりが

氷の話に飛び火しちゃいました。

休みということで

この辺で・・・。


「明日は、月1のふぐの日だね。

そんじゃ、また🐡」 by ミニふぐちゃん

『特別会席』用の鱧(はも)と伊勢海老(いせえび)

Vol.4123

いらっしゃいませ


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【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の

志村弘信です。

今日(8月23日)は


『特別会席』用の

鱧(はも)と伊勢海老について

お話しします。 


仕入れるものが

あろうと無かろうと

沼津魚市場で必ず寄るのが

活魚売場で

しかも、ほぼ最初にして

もちろん、今日もでした。 


既に

生簀には

山口県産の鱧が2本(1,15キロ)

用意されており

昨日の時点で

確保しておいたものです。 


確保していたのは

豊洲などの中央市場が休みで

他所の産地からの便がないからで

そのような荷物のことを

“送り”と呼んでいます。 


また、昨日入荷していた伊勢海老は

秤にかけられる前で

これらは

茨城県日立鹿島沖産です。

サイズは様々で

👆の場合

5,1キロで7本=700グラムUPなので

かなり大きいものになります。 


自分が仕入れたのは

0,2キロのものでした。


ブクブクをセットした発泡スチロールに

鱧も伊勢海老を入れ


持ち帰ることに。 


『佳肴 季凛』に戻ると

ふぐとらちゃんが、やって来ました。

「親方、おはよう🐡

おっ、ハモと伊勢エビじゃん!」

「おはよう🐡

夕方まで水槽に入れておくから

離れていてね。」

「はぁ~い♬」 


どちらも


ざるに入れたまま


水槽へ。

👆の鱧は“連れ”を噛んでいるように

食(は)むが転じて

はもになったと言われており

魚の名前は

単純なものです。 


夕方になり

先ずは鱧を締めることに。


頭の付根を掴んでいるのは

この辺りに心臓があり

心臓を掴むと

動かなくなるからです。

獰猛な性格なので

注意しなくてはなりません。 


付根に包丁を入れたら

口の先端を切り落とし

血抜きのため、氷入りの海水へ。

先端を切り落とすのは

噛み付かれても

大事に至らないようにするためで

大事とは

縫うほどの大けがなのです。


その後、脊髄に細い針金を通し

神経を抜きます。 

神経を抜くのは

一般的には、鮮度を保つためですが

鱧の場合

卸す時に動かないようにするためです。


鱧を締めたら

伊勢海老は、再び水槽へ。

水洗いを終え


まな板に乗せた鱧を見ると

「この顔を見ると

ハモっぽさゼロだし

全然怖くないねぇ。」

「確かに・・・。」 


卸したら


鱧の下処理で欠かせない骨切りを

しなくてはなりません。 


骨切包丁を見ると

「おぉ~

必殺 仕事 人 歴代

仕事人! 」 

骨切りを終えたら


揚物用



落とし用



鱧しゃぶ用



鱧茶漬の照焼用に

準備しておきました。 





「おっ、今度は

伊勢海老じゃん🦐」 


半分に包丁したら

焼物用に準備しておきました。


「伊勢海老の焼物って言えば

こんなのもあったよね~🦐

んまそうだったなぁ・・・。」


こんな焼物とは

こちらです👇



とりあえず

鱧と伊勢海老の準備まで出来たので

今日のお話しは

ここまでにしておき

『特別会席』の献立については

明日、お話しします。



☆★☆ 【コエタス】 ★☆★

当店のお取り寄せや

通販の商品などを

召し上がった方々が

【コエタス】というサイトで

投稿して下さっています。

ご興味、ご関心がある方は

是非、御覧下さい。

半身だけ卸した鱸(すずき)は、静岡県由比産

Vol.4120

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今日(8月20日)は

半身だけ卸した

鱸(すずき)について

お話しします。 


今朝の沼津魚市場です👇


久々に


地物の金目鯛が入荷しており


売場には


次々と並べられていき

サイズによっては、6段重ね。


どれくらいあるか

分からないでしょうから

ドローンで

撮影!?

・・・・・・。

そんなことはなく

構内には

一般の方が

売場の様子を見ることが出来るように

通路が設けられています。

また、台風の影響もなくなり

魚も増え始め

やっと市場らしい雰囲気に。


そんな今朝仕入れたのは

金目鯛ではなく

鱸(すずき)でした。



鱸の産地は

静岡県由比で

桜海老(さくらえび)の産地として

有名です。


【佳肴 季凛】に戻ると

ふぐとらちゃんがやって来ました。


「おはよう、親方🐡

おっ、すずきさんじゃん。」

「そのすずきじゃないよ。」

「分かってるよ。

こういう事を言えば

少しくらい涼しくなるかと思って・・・。」

「はいはい。」

「しずまえってあるけど

どういうこと?」

「 静岡市の海沿いの地域で

水揚げされる魚のことで

由比(ゆい)、清水、用宗(もちむね)の

3つの漁港で水揚げされているんだよ。」

「へぇ~。」


「自分が一番多く仕入れるのが

由比のさばふぐだよ。」

「お弁当の揚物に使うって

よく書いてあるよね。」

「そうそう。

よく見ているじゃん。」

「まぁね。」 


水洗いを終えた鱸は


片身だけ卸したら


骨付の身の方は

ここで、ひと仕事をします。


中骨の金串を刺すと

「親方、何をするの?」

「まぁ、御覧(ごろう)じろ。

いくよ~。

ほら。」

「血が出て来た。

どうして、こんなことするの?」

「魚って

血を含めた内臓が

生臭い原因だから

それを取り除けば

持ちも良くなるからだよ。」

「へぇ~。」

「全部卸せば

そんなこと関係ないけど

今日みたいに半身を残す時は

この手間が欠かせないんだよ。」

「神経締めとかって言うけど

どっちがいいの?」

「両方出来れば

いいんだけど

どっちかって言えば

血抜きの方だね。」

「そうなんだぁ。

最近じゃ、釣り好きの人も

こういうことをするみたいじゃん。」

「そうだよ。

釣り道具屋に行くと

それ用の道具が売っているもん。」

「凄いね。」

「最初見た時、ビックリしたもん。

今も言ったけど

血抜きをするために

頭の付根か

えらに包丁を入れるのが一番だね。」

「そうなんだぁ。」 

水気をふき取ったら

キッチンペーパーでくるむと


「このまま、氷詰めにして


お寝んねだね👋👋👋」 

卸し身の方は

皮に包丁目を入れたら

バーナーでFIRE🔥


皮目を冷やしたら

水気をふき取り、冷蔵庫へ。 


そして、今夜の会席料理の刺身に


鯵(あじ)、湯葉と共にお出しし

鯵も鱸と同じ由比産です。 

7月の終わりから

お盆明けまでの約半月の間

魚はかなり少なく

ようやく増えてきました。


と、簡単に終わらせるのは

マスコミ報道と

変わりありません。

この間、漁師達は

かなりつらい思いをしたはずです。 


マスコミは

「今年は、○○が不漁です。」

「今シーズンも○○漁が

解禁になりました。」などの

事実だけを使えるのみ。 

時間に制約があるだけでなく

ニュースを作るのが仕事とは言っても

もう少し、食の根本について

言って欲しい限りでなりません。

漁師をはじめとする

一次産業の代弁者であるべきなのが

料理人ですので

言い続けます。 


「明日は休みだね。

そんじゃ、また🐡」 by 熱血君


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5色の箆矢柄(へらやがら)

Vol.4119

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志村弘信です。


今日(8月19日)は

箆矢柄(ヘラヤガラ)なる魚について

お話しします。 




「ねぇねぇ、親方

この間のクマサカフグといい

このヘラヤガラもだけど

最近、珍しい魚ばかり

UPしているんじゃね?」

と、ミニふぐちゃん。 


この間のクマサカフグについては

こちらを👇


「っていうか

たまたまだよ。

ヘラヤガラなんて

レアな魚をよく知っているじゃん。」

と、返答しました。 

「海にいた頃

見たことあるよ。

話したことはないけどね・・・。」

「へぇ~。

海の中は色々だねぇ。」

「まぁね。

台風が行った後だから

ヘラちゃんが獲れたの・・・。」


「ヘラちゃんって・・・。

そんなことないよ。

ただ、地物の魚の売場は

水揚げ直後に

並ぶことが多いから

レアな魚が

こうなるんだよね。」


「ふぅ~ん。

で、少しは魚が増えたの?」

「やっと波も落ち着いたみたいだし


ここに


さっきのヘラヤガラが


並んでいたんだよ。 


「5本全部が

色違いなんだね。」

「オレンジ色

オレンジ色


黄色と黄土色

灰色と茶色の5色だね。 」

と言うと

「そもそも

親方は、見たことがあったの?」

と、ミニふぐちゃん。 


「無いよ。

見た目、矢柄っていうのは

分かったけど

正しい名前を知らないから

訊いたんだよ。」


ちなみに、矢柄(ヤガラ)とは

こんな魚で

正式にはアカヤガラと呼ばれています。

ヤガラの種類と値段を調査!さばき方や美味しい食べ方と味も紹介! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

 ※拝借画像

商品価値も高く

数こそは多くないものの

市場にもよく並んでいる魚です。


「この間言っていた

三重の魚屋さん。」

「そうだうよ。

あと、分かんない時は

どうすのるの?」

「この本を

見るんだよ。」

「【日本産魚類大図鑑】って

書いてあるけど

〈解説〉と


〈図版〉に分かれているんだね。」


「この本に載っていない魚は

新種って言われているんだよ。」

「へぇ~。」

「ただ、30年くらい前の本だから

今は増えているかもしれないけどね。」


「そもそも、何で

こんな本を持っているの?」

「もらったんだよ。

15年くらい前かな。」

「誰に?」

「同級生。

その彼は水産学部卒なんだけど

今は工務店の社長をやっていて

要らなくなったから

くれたんだよ。」

「へぇ~。

水産学部卒の工務店の社長って

親方と同じくらい変わってんじゃん。」

「そうかねぇ。」

「親方だって

政治経済学部卒だし・・・。」

「表向きはね。」

「ってことは

裏があるの?」

「あるよ。

明治大学家政学部日本料理学科ね。」

「あ゛ぁ~っ!?」

「冗談だよ。

そう言った方が

本当っぽくない?」

「確かにね・・・。」

「で、ヘラヤガラを調べてみたら

いたんだけど


2色しかいないんだよね。」

「もしかして、新種じゃね!?」

「それがさぁ

体色の変化が著しく云々(うんぬん)・・・。」

「ってことは

5本全部同じ種類ってことじゃん。」

「そうだよ。

海にいた頃は

どうだったの?」

「ぜ~んぜん、覚えていないよ

だって見たことがあるだけだし・・・。」

「そうなんだね。」


「そんなことより

僕達も、ここら辺に載れるかなぁ。」

「今度、訊いてみる?」

「わぁ~い♬」

〈解説〉にもあるように

体色の変化が様々とのこと

6色目、7色目を見つけるという目標が出来

魚市場に行く楽しみが増えました。

その時には

またお話ししますので

乞うご期待! 


5色と言えば

昭和世代には

秘密戦隊ゴレンジャー - 金魚のうたた寝

やっぱりゴレンジャーですね。


「明日は法事の予約があるんだね。

そんじゃ、また🐡」 by ふぐとらちゃん 

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